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発声の基礎・上達のヒントのボイトレ解説

発声の基礎、練習の進め方、音程やピッチの安定など、ボイストレーニングで上達するための考え方と練習法をまとめています。

154件の投稿 トピック一覧へ

三浦優子 東京スタジオ・

肩こりが発声の妨げになる!?

近年は20代でも「肩こりがつらい」と感じる人が増えています。
主な原因は、長時間のスマホやパソコン作業による姿勢の悪さや、運動不足。
その結果、若くても四十肩のような症状が出ることもあります。

肩が凝ると、僧帽筋の働きが低下して肩甲骨の動きが悪くなります。
肩甲骨には、発声に関わる「肩甲舌骨筋」がつながっているため、可動域が制限されると声の響きにも影響が出やすくなります。

さらに肩こりは、呼吸にも関わる胸鎖乳突筋を硬くさせます。
この筋肉が硬直すると、直接声帯を動かすわけではありませんが、発声にとっては大きな負担になります。

また、肩まわりが硬くなると胸郭も広がりにくくなり、発声の要である横隔膜の働きまで妨げてしまうのです。

\簡単セルフケア/
普段運動をあまりしない方も、肩を大きく回したり、バンザイをして「肩より肘を高く上げる動き」を取り入れてみましょう。
肩甲骨の可動域が広がり、肩こり予防や四十肩の予防につながります。

声が出しにくくなる前に、ぜひ日常に取り入れてみてください!

三浦優子 東京スタジオ・

背筋を使うと声が出やすくなる?

この動画ではボイトレのレッスンなのに、あえてキツめのフィジカルトレーニングをしています。
その理由は「背筋」にあります。

今回フォーカスしているのは、広背筋・最長筋・頭板状筋の3つ。

《広背筋》
骨盤を立て、背骨や肩甲骨の位置を整える役割。
これが働くと呼吸がスムーズになり、声を支えやすくなります。

《最長筋》
仙骨から乳様突起まで伸びている、背骨を支える筋肉。
背骨を安定させ、頭の位置を正しいポジションに導きます。

《頭板状筋》
胸椎から乳様突起にかけてV字に広がる筋肉。
乳様突起は顎二腹筋と関係するため、喉まわりの筋肉の動きを助けます。

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つまり、姿勢が補正され、呼吸がしやすくなり、喉の筋肉の動きもスムーズに。
身体は全身がつながっているので、背筋を活性化させるだけで効率のよい発声につながるのです。

ぜひ試してみてください!

金子 恭平 東京スタジオ・

ダンスボーカルで息切れしなくなるには?

BTS、Da-iCE、BE:FIRSTなど、昨今はダンスボーカルグループの実力がすごいことになっていますよね。
激しく踊っているにもかかわらず安定したその歌唱に、「彼らの肺活量はどうなってるんだ!」と驚かれることもあるのでは。

たしかに、一流のパフォーマーたちは日々長時間の訓練を積んでいるので、心肺機能や有酸素性能力も高いはずです。
しかし彼ら彼女らの歌声がすごいのは、体力が並外れているからではありません。

彼らは息が上がらないのではなく、「息が上がっても歌える」ほど発声能力が高いのです。

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▼うまい歌手は息の量が少なくてすむ

肺から吹き上がった呼気が声帯に圧縮されて、音波に変わります。
まぎれもなく、息は歌声を生み出す原材料です。

ですが、多くの人が想像するよりも、歌に必要な呼気の量は少ないのです。
発声能力が高い人ほど、息を効率よく声に変換できます。声帯の閉じ加減が絶妙だからです。

優秀な歌手はウィスパーボイス、柔らかい声、ピンと張った声などをバリエーション豊かに使いこなせます。
踊りながら歌う際にもっとも重宝するのは、より息の声への変換率が高い声――つまりピンと張った音色でしょう。
ダンスボーカルの実力者をイメージしたとき、頭に浮かぶのは「鳴りがよくパワフルな歌声」ではないでしょうか。

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▼失敗例

・吹き上がる息に対して声帯をきつく閉じすぎると、地声の張り上げ発声になってしまいます。多くの場合、高音域では音程が低く歌われてしまいます。

・吹き上がる息に対して声帯をゆるく閉じすぎると、息漏れ声になってしまいます。歌唱には必要な音色ですが、踊りながらこの声を出そうとすると、多くの場合音程が高くなってしまいます。

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▼ダンスボーカルならではの発声は存在しない

ぼくのレッスンにも多くのダンスボーカルの生徒さんがいらっしゃいますが、彼ら彼女らに特別なコツを教えることはほとんどありません。
本当に発声がよくなれば、踊りながらでも歌えるようになるからです。

もちろん体力(特に有酸素性能力)は高ければ高いほどいいですし、ダンスの動きは無駄なく洗練されたものになっていることが望ましいです。

「息が上がらないように踊れる」×「息が上がっても歌える」

この組み合わせが、最強のダンスボーカルを生み出すでしょう!

桜田ヒロキ 東京スタジオ・

クラシック発声からCCM発声へ ― 歌唱スタイルの違いと橋渡し

クラシックを学んできた歌手が、ポピュラーやミュージカルなどのCCM(Contemporary Commercial Music)発声を必要とする場面は増えています。
オーディションや舞台、現場の要求に応えるためには、クラシックとCCMの声の使い方の違いを理解することが欠かせません。

【クラシック発声とCCM発声の違い】
クラシック発声は、大きなホールで声を響かせることを目的としており、声帯の閉鎖も強めで、共鳴腔を広く使う特徴があります。対して、ポピュラーやミュージカルの発声は、マイクを通す前提で「言葉の明瞭さ」「リズムとの一体感」「声色の多様さ」が重視されます。
ここでは、声門閉鎖はクラシックよりも軽めになり、共鳴も前方へシフトする傾向があります。

【なぜクラシック歌手は苦労するのか】
クラシック出身の歌手がCCMを歌うと「響きすぎてしまう」「言葉が伝わりにくい」「リズムに乗りにくい」といった課題に直面することがあります。
これは、クラシックで培ったテクニックがそのままではCCMの要求に合わないからです。特に、声門閉鎖の強さや共鳴の位置をコントロールすることが難しく感じられるケースが多いのです。

【橋渡しのポイント】
クラシック発声からCCM発声へ移行する際のポイントは、「閉鎖」と「共鳴」の調整です。

声門閉鎖:クラシックで強すぎる閉鎖を少し緩め、より軽やかで瞬発的な音を作る。

共鳴:深い響きに偏らず、前方で明るい音色を意識する。

リズム感:クラシック的なおおらかな取り方ではなく、各種ジャンルに合わせたグルーヴを理解したフレージングへ。

この調整によって、クラシックの基盤を持ちながらもCCM特有の発声へスムーズに移行することができます。

【まとめ】
クラシック発声とCCM発声は、目的も使われる場面も異なります。クラシックで培ったテクニックを否定する必要はありませんが、そのままではポピュラーやミュージカルには適応しづらいのも事実です。
声門閉鎖と共鳴のコントロールを学び直すことで、クラシック出身の歌手も新しい歌唱スタイルを自分のものにできます。

現場で求められる声に対応するために、「クラシック発声からCCM発声へ」という橋渡しの視点は、今後さらに重要になっていくでしょう。

田栗ななえ 東京スタジオ・

鼻声対策の練習法

歌っている時に「鼻声になってしまうという」という相談は、よく耳にします。
レッスンでは、鼻声をなるべく回避できるようにエクササイズを行います。

その理由としては、
①声のパワーが落ちてしまい、マイクに乗りにくくなる
②音色や言葉がぼやけてしまう
などが挙げられます。

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音色のチョイスの癖として鼻声になっている場合もありますが、
発声の観点からみてみると、
①地声がしっかりしていない(ライトチェスト)為、補助的に鼻に入れることで鼻声になっている。
②地声を押し上げてしまう(プルチェスト)為、叫ぶことを回避するために鼻に逃がしている。
という場合も多いように思います。

→発声起因ならば!発声の原因を取ってあげると、鼻声に頼らなくても大丈夫を見つけやすくなります☺︎

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今回の加藤先生と、スタッフちゃんの鼻声対策レッスンです。
エクササイズでは、「B」の子音を使って鼻に母音が抜けないように対策をしています。

① Baでメロディーラインを歌ってみる
→ B、G、Dなどの強い子音を使うと、軟口蓋へ息が抜けることを防いでくれます。鼻に息が逃げない感覚が掴みやすいです。
※鼻に声が逃げていないかのチェックしたい時は、母音をのばしながら鼻から手を離してあげます。
鼻を塞いでも、離しても、母音の音色が同じでクリアな母音だったら、上手くエクササイズの効果が出ています☺︎

②歌詞をつけて歌ってみる
→Baで歌った時と同じ感覚で、
→「M」、「N」は、一度鼻に声が入る子音なので、鼻を抑えたままだと耳が痛くなることがありまる。注意しましょ☺︎

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◆チェックポイント◆
子音の前に『n』を発音していないかも確認ポイントです。
鼻声になりやすい傾向がある場合、「nBa (んば) 」、「n Ga(んが) 」と、破裂音が来る前に鼻に逃げてしまっている場合があります。
しっかり子音を発音できているかチェックしながら練習してみてください☺︎

三浦優子 東京スタジオ・

息漏れしてしまう方

 
歌っていると息が漏れているような声になってしまう場合、
「息」でコントロールしようとするのではなく、声帯や唇で息の流れを調整することが大切です。
 
なぜなら、呼吸に重要な横隔膜は「吸うとき」にしか能動的に働かず、「吐くとき」に自分でコントロールすることはできないからです。
つまり、息っぽさを改善するには 声帯をしっかり閉じられるようにする訓練 が必要になります。
 
母音や子音を工夫した発声練習も有効ですが、実はフィジカル(身体づくり)からのアプローチも効果的です。
例えば、スクワットやランジといった全身を使う少しハードなエクササイズ。
特に息漏れしやすい女性は、全身の筋力が少なかったり、筋力があっても声にうまく連動していなかったりするケースがあります。
 
そこで全身を使う運動を取り入れることで、体幹や呼吸に関わる筋肉がアクティブになり、喉まわりの働きもスムーズに。
結果として声帯を閉じやすくなり、息漏れが改善しやすくなります。
 
発声でなかなか息漏れが改善されないと感じる方はぜひフィジカルからのアプローチもお試しくださいね♪
 

金子 恭平 東京スタジオ・

息は「吐き切らない」のが正解

VTのボイストレーニングと出会う前は、歌のレッスンで「もっとお腹を絞って息を吐いて!」とよく言われたものでした。
呼気が変換されて声になるわけですから、たしかに吐く息を増やせばよりよい音が出そうなものですよね。

しかし音声学などの知見から、この考え方は正しくないとされています。

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歌で呼吸が重要視される本当の理由はなんでしょうか?

それは呼気の量を増やすためではなく、声帯の下側にかかる圧力(声門下圧)を維持するためです。
声門下圧に支えられてはじめて、声帯は効率よく振動し、安定した声を生み出せるようになります。

息を吐き切る歌い方では、フレーズの後半に向けて声門下圧が大幅に下がっていくことになります。
これでは声が不安定になったり、喉に不要な力みが生まれてしまいます。

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なぜ昔は、息を吐き尽くすような指導が多かったのでしょう。

一説には、ヨガなどの健康法におけるブレスワークと、歌唱のための呼吸が混同されていたためと考えられています。
ひと口で「呼吸」といっても、心身のリラックスや浄化を目的とする呼吸法と、持続的でパワフルな発声のための呼吸法は、その目的とメカニズムがまったく異なるので注意が必要ですね。

三浦優子 東京スタジオ・

椎間板ヘルニアは声に影響する!?

声の不調を「喉の問題」と捉えがちですが、
椎間板ヘルニアのような腰部トラブルも
発声に大きく影響します。
 
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《なぜか?》
・腰椎の不安定さにより体幹(腹横筋・多裂筋・骨盤底筋)の協調性が低下
→ 腹圧が十分にかからず、声が支えにくい

・姿勢保持が難しくなり、胸郭の可動性が低下→ 呼吸が浅く、吸気量が減る

・腰部の疼痛回避姿勢で胸椎が固まりやすい
→ 息の流れと共鳴腔の自由度を失う

結果として・・・
「息が続かない」「声が安定しない」「高音で喉に力が入る」などにつながります。

そしてよくある誤解が、「ヘルニアだから動かさない方がいい」という考え。
 
⸻
 
《急性期を過ぎたら》
背骨と骨盤を連動させた小さな動きを取り入れることが重要。(無闇に動かして腰を痛めないように専門家に指導してもらうことをオススメします)
動きを止めてしまうと筋の協調性がさらに落ち、
呼吸や発声に必要な土台が崩れていきます。
 
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★声の安定には、喉のテクニックだけでなく「体幹と胸郭のしなやかな連動」が不可欠。
 
腰をかばって動きを制限している人ほど、
身体を正しく使い直すことで
声の可能性は大きく広がります。

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