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小野貴之2025年6月15日 5:47 pm

【セルフ解説】
ブルーアンバー/back numberのレッスン動画をインストラクター本人が解説してみたいと思います。

まず動画冒頭のスタッフくんのブルーアンバーのサビを聴くと、
『悲しいのは一人で十分だからと』の「だ」のところで息を吐きすぎてしまっているのがわかります。

ただ、そこまではイ母音やエ母音が綺麗に歌えているので、ア母音が苦手なんだな、という目星をつけました。

 


💡NAY(ネイ)を使ったエクササイズをしてみます。
舌が引っ込んでしまい喉を下げすぎると、結果的に声門閉鎖が不足して息漏れに繋がるので、High Larynx(ハイラリンクス=喉を上げて)の指示で行っています。F#4から下降する音階でスタートして、高音A4で絶妙にいい声になっています。ウエイトを乗せすぎたり、息を吐きすぎたりしてしまう傾向を彼は持っていますが、高音域を綺麗に鳴らす方法を見つけられています。

 

💡transposition(キー変更)
▶一時的にキーを+2にしています
[キーを上げることで声にウエイトを乗せすぎるのを防いでいます]

💡melody modification(メロディ変更)
▶一時的に高い音から始めるメロディラインに変更しています
[上昇するメロディラインは声が重くなりやすいのでやめてみる]

💡vowel modification(母音の変更)
▶イ母音をエに変更(悲しい→悲しぇい)
[高音域のイ母音はこれで音がだいぶ綺麗に鳴ります]

 

💡『悲しいのは一人で十分だからと』の最初の「かな」がア母音から始まっていることもあり、NAYに置き換えてみたのも、一旦難易度の高いア母音から離れて、うまくいっている母音で良い音色を掴んでみようという発想です。

 

📝インストラクターは生徒の声の振る舞いだけでなく、音楽的素養や創造性などを「観察」しながらレッスンをしています。

📝スタッフくんの実践する力がとても素晴らしいのは間違いありませんが、このようなアプローチは結果的に「高音が続く曲の練習法」として有効です。みなさんもぜひお試しください!

三浦優子2025年6月13日 11:03 am

【表現が広がる"2つ"の裏声】
 
スタッフちゃんと恭平先生のレッスンでは、《どんな裏声で歌うか》というテーマでセッションを行っています。

・裏声に寄せたパターン
・地声に寄せたパターン

このようにパターンを使い分けられると、楽曲の世界観をより深く表現できるようになります。
そのためにも、練習では両方のパターンを試しておくのがオススメです。発声練習の時点から、どちらかに偏らず練習しておくことで、裏声の引き出しが増えていきます。
  
このようにパターンを使い分けられると、楽曲の世界観をより深く表現できるようになります。
そのためにも、練習では両方のパターンを試しておくのがオススメです。発声練習の時点から、どちらかに偏らず練習しておくことで、裏声の引き出しが増えていきます。
  

  
《裏声に寄せたパターン》
  
このパターンを練習するには、「Goo」という言葉がオススメです。
もしGooでも地声っぽい響きになってしまう場合は、ミッキーマウスの声マネをするイメージで発声してみてください。
  
ミッキーのような軽やかな声で出したあと、その感覚のままGooをしてみると、裏声に寄せやすくなると思います!
  

  
《地声に寄せたパターン》
  
こちらには「Nay」という言葉がオススメです。
もしファルセットのようにスカスカと抜けてしまう場合は、あえて喉の位置を少し上げて、アニメっぽい声色で練習してみてください。
  
その感覚をつかめたら、徐々に喉の位置を戻して通常の声で練習すると、より地声に寄せた裏声が作りやすくなります。
  

  
動画のように、どちらのパターンも自在に使い分けられるようになると、曲ごとに最適な裏声を選べたり、同じ曲の中で切り替えたりできて、表現の幅がぐっと広がります!
  
練習に入る前に、恭平先生のデモがとっても素晴らしいので、ぜひじっくり聴いてニュアンスを感じてみてくださいね!

加藤真太郎2025年6月12日 10:50 am

【高音域での”自然な”地声感の出し方】
Whitney HoustonやBruno Mars、大森元基さんやMISIAさんのような心が震えるような力強いハイトーンボイス────
すごく憧れますよね!僕もずっと憧れています。
ボイトレ受けに来てくださる方のニーズって、7〜8割くらいはこれだと思ってます。(バイアスかかってるかもだけど笑)
でもやっぱりここに近づくためには、ある程度長い目で見て練習してあげる必要があることも、なんとなく分かっていただけると思います。
今回は、「自分の理想にはまだ到達していないけど、現在頑張って声の開発しています!」という方向けに、現段階でもできる高音域での”自然な”地声感の出し方について、動画を交えながら解説していきます。
────
ROSE / HANA
大人気HANAさんのROSEを僕がレッスンさせていただいてます。
「地声感強めでかっこよく歌いたい」というオーダーをいただきまして、僕がポイントとしたのは大きく2点です。

①息漏れを減らす
②明るい響きを出していく

それぞれ解説していきます。
①→Beforeを聴いてもらうと、声に対して若干息が混じっているのが分かると思います。これは声帯が上手く筋活動できていないことが原因と考えられます。しっかり声帯でパワーを作りたいので、Justのところで口を大きく開けるディレクションをしています。至極当たり前と感じるかもしれませんが、これが声帯で作られるエネルギーに大きな影響を与えます。いわゆる共鳴のパワーですね。付随して息を止めておく意識を加えることで、物理的に吐く息の量も気持ち抑えています。この時点でBeforeとの差が顕著に分かると思います。

②→口角を少し上げたり、母音をア→エに寄せることで喉頭(喉仏)の位置が上がります。喉頭の位置が高くなったことで、声帯〜口までの距離が短くなり、高い周波数帯の音がブーストされます。
これにより明るい響きの声が作られます。
人間の耳は、
明るい響き=地声、暗い響き=裏声
と認識しやすい傾向にあると考えています。
Beforeの声に明るい響きが足されたことで、地声感が強調されたことがお分かりいただけるでしょうか?
これらによって自然な地声感のある声の完成です。

しかしBeforeを聴いてみると、最初から頭声〜地声のスムーズな行き来が出来ていることも伝わると思います。あくまでこのような技術が前提としてあっての技なので、日頃から基礎的なトレーニングを行うことも必須です。
一緒に頑張っていきましょう!

金子 恭平2025年6月12日 10:38 am

【高音発声時の力みの種類と、その対処法】

ボイストレーニングを始めた際に、「力みが強いね」と指摘されることはよくあります。

過緊張発声とひと口で言っても、じつは二種類あることはご存じでしたか?

それぞれの症状に、真逆の対処法が必要になることも多いです。
ご自身の傾向と対策をしっかり把握しておくと、より建設的な自主練習ができるでしょう。

―――
<過緊張発声タイプ1>
 声門閉鎖が強すぎて、地声を張り上げてしまうパターン。
 
対策:
 やわらかいヘッドボイスからの下降スケールなどを使って、全体的にテンションを取り除いていきます。
 筋肉の稼働バランスとしては、輪状甲状披裂筋が、甲状披裂筋と外側輪状披裂筋を上回る状態を一時的につくってあげます。
 
―――
<過緊張発声タイプ2>
 声門閉鎖が足りないのを、声道を過度に狭くすることで補おうとするパターン。

対策:
 短い三音階や五音階を歌うなどして、しっかりした地声発声を獲得します。
 甲状披裂筋の活性化が狙いです。外側輪状披裂筋だけに頼った声門閉鎖にならないよう注意します。
 入れるべき場所に力を入れることで、余分なテンションは抜けていきます。

―――
注釈:
 輪状甲状披裂筋=CT(声帯を薄く引き伸ばし、靭帯の硬さをつくる筋肉)
 甲状披裂筋=TA(声帯そのものに含まれる筋肉。収縮し厚みをつくる)
 外側輪状披裂筋=LCA(声帯をうしろ側から閉じ合わせる筋肉)

桜田ヒロキ2025年6月9日 10:47 pm

【劇団四季 研究生オーディション対策】

動画審査、どう攻める?現場からのリアル解説!

劇団四季さんの研究生オーディション、今年も発表されましたね!
長年、受験生をサポートしてきたVTチームでは、毎年の合格・不合格データを蓄積しています。今回はその傾向をふまえて、「動画審査」をどう攻略するか、ポイントをまとめてお伝えします!


■ 劇団四季の楽曲、歌うべき?

「四季で使われている曲を歌った方がいいですか?」
この質問、本当に多いです。正直、VTチーム内でも意見は分かれますが、基本的には:

👉 自信のある曲なら、どんな曲でもOK!
実際、VTチームの生徒さん達は、四季の楽曲以外を歌って合格している方の割合の方が多い印象です。
これは「自信のある選曲=パフォーマンスが安定している」ということかもしれません。

また、審査を担当しているのは現場で活躍している俳優さんや音楽スタッフ。
何百動画も四季の定番曲を聴いているわけで、少し違う選曲の方が耳に残る可能性もあります。
もし、四季の楽曲でチャレンジする場合、彼らが「知り尽くしている楽曲にチャレンジする」と言うハードルの高さも忘れないように、丁寧に仕上げるようにしましょう。

ただし、歌に自信がない場合は、ファミリーミュージカル系のやさしめな楽曲を丁寧に音取りをして歌うというのも一つの戦略です。


■ 今から新しい楽曲に挑戦するのはアリ?

👉 基本的にはナシ(NG)です!

本番までに自分がどのくらい仕上げられるかが明確でない限り、今から新曲に手を出すのはリスクが高いです。
むしろ、すでにレッスンで磨いてきた曲をさらに深める方が、完成度が上がりやすく安全。

もし去年の動画審査を通過した方なら、そのときの楽曲をさらにブラッシュアップして臨むのがベストです。

※ちなみに、「去年と同じ曲だったらバレるかな?」という心配は不要です。基本的に記録を照らし合わせてチェックされることはないと思ってOK。


■ ルックスって見られてる?

👉 確実に見られています。

言い方はとても慎重にしますが、“素材”の印象は強く影響します。
もちろん、四季の舞台はキャラクター性が幅広いので“美形でなければNG”ということはありません。ただし:
•メイクや衣装で「美形→コミカル」は演出できても、逆は難しい。
•体型や雰囲気が気になる方は、今からでもボディメイクやヘアスタイルの見直しに取り組みましょう!

オーディションは「挑戦の場」ではなく、「結果を取りに行く場」です。
ルックスも含めて「仕上げた状態」で臨むことが、印象アップにつながります。


✅ 最後に:動画審査のコツは「安心感」

審査員が見ているのは、「この人、舞台に立っても大丈夫そうかな?」という安心感。
選曲・歌唱・表情・見た目、すべてがつながってその印象を作ります。

焦って新しいことに手を出すよりも、今できるベストを最大限に魅せることが合格への一番の近道です!

田栗ななえ2025年6月7日 7:10 am

恋心をフレーズの緩急で表現しよう!
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課題曲:「桜が降る夜は/あいみょん」

名古屋のなか先生と後輩ちゃんが、フレーズにリズム感を出していくためのレッスンをしています。今回の課題曲は、「桜が降る夜は/あいみょん」。

歌っている歌詞は、
「あぁ 桜が降る夜は 貴方に会いたい、と・・・」。

※まだ微妙な距離感である「あなた」に、桜が降る夜はふと会いたくなる。理由はわからないけれど、私はあなたに恋をしているんだって、確かに感じてしまう…
………というような、淡くて切ない歌詞です☺︎
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では、声に表情つけていくポイント4つをの見ていきましょう!

①声を入れるところ、抜くところを作る。
→ 音の緩急をつけることで、フレーズの中に動きが生まれリズムを作ります。
→のっぺりした印象が抜け、声に表情が出て来ています◎

②声が強くなりすぎた(喉が上がりすぎた)ところは、喉を下げる
→声が柔らかくなり、聴き手に優しく届きます。

③地声で出せるところをあえて「抜く」。
→優しい切なさが感じられる印象を作れます。

④声を入れたい部分で、母音を広めに調整する。
→無理に地声で押さなくても、地声的なサウンドを作ることができます。

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どこに声を入れるか/抜くかで、表情もフレーズ感も変わってきます。今回のポイントを参考に、自分なりに「いれる箇所/抜く箇所」のバランスを工夫して、オリジナルの感情表現を作ってみるのもいいですね。
是非試してみてくださいね☺︎

三浦優子2025年6月6日 12:50 pm

【叫んでしまう人、必見!】

スタッフくんが叫ばずに歌えるように、加藤先生とレッスンをしています。

今回は「Gou(ゴウ)」という言葉を使った発声練習に取り組んでいて、
その際に加藤先生は「唇を突き出すように」と指導しています。

実はこの「唇を突き出す」という動き、特に叫びやすい人にとてもオススメのアプローチなんです!
______

唇を突き出すことで、声帯から唇までの声道(せいどう)の長さが伸び、
その結果、共鳴点(=声が響くポイント)が下がるため、
声の音色は落ち着きが出て、深みのある響きになります。

さらに、響きが整いやすくなるため、余計な力みを入れずに発声しやすくなるという効果もあります。
______
  
また、「Gou」の母音にあたる「ou(オウ)」は、叫んでしまうのを抑制してくれる母音でもあります。
逆に、「a(ア)」母音は勢いよく声が出やすく、叫びやすさを助長する側面があるため、
「Gou」がいつのまにか「Gau」っぽくならないように注意してみてください。
もし「Gau」のようになってしまっているときは、口が横に開いたままになっているケースも多いです。
ぜひ鏡を見て口の形を確認しながら、唇をしっかり前に出すようにして練習してみてくださいね♪

金子 恭平2025年6月5日 2:54 pm

【なぜハリウッド式ボイトレは子音を使うのか?】

ボイストレーニングというと、「アーアーアー」と母音だけで歌うようなイメージをお持ちの方もいるかもしれません。

一方、Speech Level Singingに由来するハリウッド式ボイストレーニングでは、レッスンで使う発音の多くは「Mum」「Nay」「Goo」など子音込みのものです。

なぜでしょうか?
端的に言ってしまえば、子音によって難易度調整ができるからです。

その理由をご説明します。
―――
子音は、肺から吹き上がる空気の流れを舌や唇でせき止めたり、逆に促すことで作られます。
これがもたらす効果を、もうすこし詳しく考えてみましょう。

―――
まず、声そのものの原音は、声帯二枚が閉じ合わさって空気を圧縮することで生まれます。
声帯は息に対する「ひとつめのドア」というわけです。

このドア(声門)の閉じ加減を音域によって適切に調整できれば、母音だけで低音から高音まできれいに歌えます。
しかしほとんどの発声初学者は、それができずに困っています。

そこで、息をせき止めたり促したりする「ふたつめのドア(子音)」に、発声の手助けをしてもらうのです。

―――
よく歌詞に出てくる子音それぞれの傾向は、以下のようになります。

■息を多く流すもの:Z, F, Sh, H

■息を適度にせき止めるもの:M, N

■息を強くせき止めるもの:G, B, K, T, D, P

―――
以下の動画で、ゆうり先生が子音の効果についても説明してくれています。
ぜひご参照なさってください。

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