金子 恭平2026年6月5日 10:35 am
【歌における共鳴とは】
共鳴というと、「頭頂に声を当てる」「鼻腔に声を響かせる」といったものだと考えている人も多いかと思います。
実際には、共鳴とは「声帯で作られたブザー音が、喉や口を通るあいだに特定の音色に調整される」現象を指します。
人間が口から発する音は必ず何らかの母音を伴うので、「共鳴=音色=母音」と考えることができます。そのため、イタリアオペラやSLS系のメソッドでは母音の管理を徹底するのです。
その際に、副次的に頭蓋骨等に感じる振動が共振です。
これらの言葉をしっかり定義しておきたい理由は、共振(体感)を最優先してボイストレーニングを行ってしまうと、「肝心の共鳴が間違っているのに、体感が合っているから正解とされる」事例が多発するからです。
声帯結節などの致命的な障害につながりかねません。
まずは音色(母音)を第一のターゲットとして発声練習を行い、その際に得られた共振や体感を次回の手がかりとして利用する――このようなトレーニングが望ましいと思います!
桜田ヒロキ2026年6月4日 10:47 am
有声破裂音を使ったボイストレーニングは、
声門閉鎖が不安定な人に有効なことがあります。
有声破裂音とは、
・BA
・DA
・GA
のように、
声を伴いながら一度口の中で閉鎖を作り、その後に母音へつなげる子音です。
ボイトレでは、
・BA BA BA
・GA GA GA
・BUB BUB BUB
・GUG GUG GUG
のように使うことがあります。
特に、
・声が息っぽくなりやすい人、
・声の立ち上がりが不安定な人
には、有効な場合があります。
ボイストレーニングでは、母音だけで発声するよりも、子音をつけた方が声の入り方を作りやすいことがあります。
有声破裂音では、一度口腔内で閉鎖を作り、その後に母音へ移行します。
このとき、母音の出だしに瞬間的なエネルギーが生まれやすく、声の立ち上がりを助けることがあります。
つまり子音は、単なる発音ではなく、オンセットのデザイナーとして使えます。
研究でも、子音の狭めや閉鎖の度合いによって、発声の強さや声帯接触の状態が変わることが示されています。
つまり、どの子音を使うかによって、その後の母音の出方や、声の立ち上がりが変わる可能性があります。
だから、BAやGAのような有声破裂音を使うことには、単なる経験則だけではなく、音声学的な根拠もあると考えられます。
ポイントは、短く使うことです。
桜田が実際に「ガッガッ」と短く発音したとき、母音の長さを確認すると、おおよそ0.2秒程度でした。
つまり、かなり短い時間の中で、子音から母音への立ち上がりを何度も練習していることになります。
声門閉鎖が不安定な人には、長く伸ばすよりも、短く
・BA BA BA
・GA GA GA
・BUB BUB BUB
・GUG GUG GUG
のように使う方が合う場合があります。
ただし、強くやりすぎると、押しすぎや過緊張につながることもあります。
目的は、強く声帯閉じる事ではなく、安定した声の立ち上がりを作ることです。
小野貴之2026年6月3日 8:30 pm
ミックスボイスのチェックのひとつとして、[ʌ]母音を「どの音域でも」安定して歌えるか試すのはおすすめです。
Cat[æ]:アとエの中間
Spa[ɑ]:大きく開いたア(奥のア)
Sun[ʌ]:アとオの中間
Book[ʊ]:ウ寄り(短いウ)
日本語の「ア」は基本1種類ですが、英語では(どこまでを“ア”と呼ぶかにもよりますが)複数に分かれます。
それぞれの母音には強調されやすい周波数帯(フォルマント)があり、その違いが「母音の聴こえ」に直結します。
[ʌ]が全音域で同じように聴こえるようになると、発声の安定感が出やすいです。
逆に、叫ぶような発声になると[æ]っぽく聴こえやすい。
また、ひっくり返る瞬間に「ウっぽい」「オっぽい」母音に変わっていないかも要チェック。
安定して同じ母音のまま、喚声点(女声:A♭〜B/男声:E♭〜G♭あたり)をまたげるか、ぜひ試してみてください。
三浦優子2026年6月3日 4:33 pm
【雨の日に声が出しづらくなる理由】
雨の日や天気が崩れる前に
・いつもより声が重い
・高音が出しづらい
・なんとなく身体がだるい
と感じたことはありませんか?
実はそれ、気のせいではないかもしれません。
低気圧の日は、身体の外側から押している空気の圧力(気圧)が低下します。
すると相対的に身体の内側から膨らもうとする力が強くなり、血管や組織にわずかな変化が起こります。
その結果、
・むくみやすい
・身体がだるい
・関節や筋肉がこわばる
といった状態になりやすいと言われています。
また、こうした環境の変化に対応しようとして自律神経も働くため、
・疲れやすい
・眠気がある
・頭痛がする
といった不調を感じる方もいます。
発声は喉だけでなく、呼吸や身体の状態の影響も受けています。
首や肩まわりがこわばると呼吸も浅くなりやすくなり、その影響が声にも現れることがあります。
そんな時は無理に発声を頑張るのではなく、
・背伸びやアキレス腱ストレッチでふくらはぎを動かす
・胸や脇、肩甲骨を軽く動かして呼吸をしやすくする
など、全身の循環を促してあげるのがおすすめです。
声の不調は、必ずしも発声そのものが原因とは限りません。
「今日は声が出しづらいな」と感じたら、喉だけでなく身体全体のコンディションにも目を向けてみてくださいね。
名古屋スタジオスタッフ2026年6月3日 2:33 pm
【VT名古屋スタッフです】🎤
「歌がなんだか、のっぺりしちゃう……」
これ、私が密かに抱えていた悩みなんです。
音程は合っているはずなのに、プロの人みたいにカッコよく聞こえない。
リズム感って結局「センス」の問題なのかなって、半分諦めていたんですよね。
でも、名古屋スタジオの塚本奈加先生のこちらの動画を見て、
なるほどって思いました…!
▶️ 【リズムを出して歌う】愛を込めて花束を / 塚本奈加インストラクター
リズムって、ただメトロノームに合わせて正確にとるだけじゃなくて、
歌詞に合わせるという方法もあるんですね!
「一生懸命歌っているのに、なんだか一本調子になっちゃう……」
そんな方は、ぜひ塚本先生の動画をチェックしてみてください!
試してみる価値アリですよ。
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山下奈央子2026年6月2日 12:43 pm
【生理中に「歌いにくい…」と感じるのは気のせいじゃない!】
特に女性の方で歌っている時、「なんだか今日は高音が出しにくい」「いつもより声が疲れやすい」と悩んだことはありませんか?
生理前や生理中には特に心当たりのある方も多いのではないでしょうか。
実はそれ、技術不足や練習不足のせいではなくホルモンによる身体の自然な変化です!
◎海外の研究でも証明されている「声帯のむくみ」
音声医学の世界では、「月経随伴性声帯症候群(Laryngopathia Premenstrualis / Premenstrual Voice Syndrome)」と呼び、単なる気分の問題ではなく「生理的な現象」として認められています。
海外の論文(Purdyら, 2002)によると、プロの女性歌手の約70%が生理前に「高音がコントロールしにくい」「声が疲れる」と回答しています。特に生理の1〜3日前にこれらの自覚症状がピークに達することが統計的にも示されています。
その原因は、排卵後から生理前にかけてプロゲステロン(黄体ホルモン)が増加すると、声帯の粘膜が水分を溜め込みやすくなり、声帯がわずかにむくむからです。
声帯がむくんで重くなると、細かく振動させたり、高音を出す際により多くのエネルギーが必要になるため、「出しづらさ」や「コントロールのしにくさ」になります。
ちなみに、低用量ピルを服用している女性歌手は、周期による声帯のむくみがほとんど発生せず、高音域の安定性が1ヶ月を通じてキープされるというデータもありますが、、、私は慢性的に声が重くなったと感じました。
生理中の不調を感じない方もいらっしゃると思うので、やはり日々の練習の中で自分の調子とよく向き合うことが大切ですね。
◎ 余談ですが
19世紀後半から20世紀半ばのヨーロッパの歌劇場では、契約書に「生理中の数日間はステージに立たなくてもいい」という特別な免除条項があったんです!
文献や国によって呼び名は異なり、「Grace Days(猶予日)」や「Respect Days(敬意を払う日)」、あるいは「Modesty Days(慎みの日)」などと契約書に記載されていました。
現在は、興行や雇用システムの変化などの影響でこの制度はありませんが、近年フランスやデンマークなどの現役ソプラノ歌手たちがSNSやメディア(英Times紙など)を通じて、「生理周期がオペラ歌唱に与えるリアルな影響」を再びオープンに発信するようになっています。
調子が悪い時期は激しく練習するのではなく、自分の身体のサイクルを味方につけて、無理なく楽しく歌を続けていきましょう!
東京スタジオ スタッフ2026年6月1日 4:40 pm
【VT東京スタッフです】🎤
頑張って声を出そうとすると、逆にでない…….。
これ、ボイトレあるあるですよね。
自分では「芯のある声を出そう!」
と気合を入れているつもりだったのですが、
気合が入れば入るほどリキんでしまうんですよ(涙)
そんなときは、ストレッチが効くみたいです!
VT東京スタジオの三浦優子インストラクターは、
ストレッチを活用したレッスンを行っています。
やっぱり体と声って、しっかり連動しているんですね。
三浦先生のこちらのレッスン動画、
ストレッチ自体は簡単ですけど、意外と運動不足の体には効きます……(汗)
「最近、声が出しにくいな」
「歌うとすぐ疲れちゃうな」
という方は、ぜひ動画を見ながら一緒に体をほぐしてみてください。
体が楽になると、声もふわっと出しやすくなりますよ!
▶️ 【自由の扉/三浦優子】 ストレッチで発声改善
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📍 JR目黒駅から徒歩5分/東京都品川区上大崎3-9-17
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桜田ヒロキ2026年6月1日 9:53 am
声の緊張は、“緩めるだけ”では解決しないことがあります。
話し声でも歌い声でも、声が緊張してしまう場合、まずは緊張を緩和させるエクササイズを選びます。
例えば、
・声を軽くする
・喉への圧迫感を減らす
・息の流れを作る
・声帯閉鎖を少し穏やかにする
・音量を一度下げる
まずは、「喉が少し楽になる感覚」を作ります。
ただし、面白いのはここです。
緊張を緩めたあと、そのまま緩和系の練習だけを続けるのではなく、あえて緊張を招きやすい課題を入れることがあります。
例えば、
・少し大きめの声
・地声感のある声
・強めの子音
・強めの声帯閉鎖
・高めの音
・本人が緊張しやすいフレーズ
これは、緊張を悪者として完全に避けるためではありません。
必要な筋活動を、もう一度呼び戻すためです。
緩和させる
↓
緊張を招く
↓
もう一度緩和する
↓
もう一度少し負荷をかける
このように2往復くらいすると、不思議と良いポイントが見つかることがあります。
例えば、
・ボリュームは出ているのに、喉が軽い
・声は鳴っているのに、押していない
・力は入っているのに、固まっていない
こういう状態です。
これが、いわば声のスイートスポットです。
緊張で悩む人ほど、「とにかく力を抜こう」と考えがちです。
でも、緊張緩和ばかりを狙いすぎると、本来必要な筋肉の働きまで弱くしてしまうことがあります。
その結果、
・使うべき筋肉が働かない
・別の周辺筋が代わりに頑張る
・声が不安定になる
・喉の別の場所が緊張する
ということが起こる場合があります。
これが、いわゆる代償発声につながることがあります。
声は、完全に脱力すれば良いわけではありません。
必要なのは、
・使うべき筋肉は働く
・でも固まらない
・声は鳴る
・でも押さない
・ボリュームは出る
・でも喉は重くならない
という状態です。
だからトレーニングでは、緊張を緩める練習だけではなく、あえて少し緊張を招く練習も使いながら、身体にちょうど良いポイントを探させることがあります。
声の緊張は、ただ消すものではなく、調整していくものです。