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ボイスケア・声の健康のボイトレ解説

喉の不調、声枯れ、声帯のケア、ウォーミングアップやクールダウンなど、声のコンディションを整えるための投稿をまとめています。

57件の投稿 トピック一覧へ

小野貴之 東京スタジオ・

乳製品を摂ると「痰が増えて歌いにくい」と感じる方は多いですが、…

乳製品を摂ると「痰が増えて歌いにくい」と感じる方は多いですが、実際には、痰が増えたように感じたり、口や喉に膜が張るような"粘つき感”が出ることが多いようです。

特に牛乳、ヨーグルト、チーズ、ミルクティーなどは、摂った直後に

・声がこもる
・咳払いしたくなる
・高音が止まってしまう気がする

ということが、私も経験上あります。

ただし、影響の出方には個人差があります。まったく気にならない人もいれば、少量でも歌いにくさを感じる人もいます。

歌う前に試してほしいのは、
「本番やレッスンの1~2時間前は乳製品を控えてみること」

そのうえで、自分の声の出しやすさや喉の感覚を比べてみてください。

「乳製品は絶対NG」ではなく、
「自分にとってベストなタイミングと量を知ること」が大切です。

加藤真太郎 名古屋スタジオ・

僕は学生時代の先生に、

僕は学生時代の先生に、
「喉仏の位置は絶対変えずに歌って」と指導を受けてきました。

そのため喉仏が高い位置にくる、
通称、"ハイラリ"=ハイラリンクス(High larynx)を過剰に嫌がっていました。

「喉仏が上がる=喉が締まる=悪い発声」

そんなふうに捉えていたと思います。

しかしその後、自分で勉強をしていく中で、

楽に高い音を発声するためには、声帯を薄く引き伸ばした状態で振動させる必要があり、

喉仏が上がると、声帯がストレッチポジションに入りやすくなるので、その状態を作りやすくなるということを学びました。

その効果を狙った"Funny Nay"というボイトレエクササイズもたくさん練習しました。
(アニメ声のイメージで、ネイネイと発声するもの)

ここで僕のハイラリに対してのイメージが変わりました。

ピッチが高くなっていくにつれて喉仏が上がっていくのは、決して不自然なことではないし、むしろ上がっていかないことのデメリットの方が大きい。

と今は考えています。

喉仏が上がることで声に明るい響きが作られますが、歌唱ではもちろん、豊かな響きも大切になってきます。

人が一聴して、「良い声だな」と感じる歌声には、明るい響きと豊かな響きがどちらも共存しています。

最終的に大事なのは、自分でその位置をコントロールできるようになることなんじゃないかなと思います。

ニュートラルな位置でも歌えるし、多少高くしたり低くしたりもできる。

それができれば、ジャンルや楽曲のイメージに合わせて、自分が出したい音色が作れるようになります。

そうやって声をコントロールできるようになることが、表現の幅を広げることにもつながっていきます。

小野貴之 東京スタジオ・

声帯は、一生付き合っていく大切なバディです。

声帯は、一生付き合っていく大切なバディです。
異変を放置せず、日頃からいたわっていきましょう。

声帯に障害を抱えた方の不安やつらさは、実際に経験した人にしかわからないものです。

「もう元の声には戻らないのではないか」という不安は、声帯に障害を抱えた多くの方が経験する、とてもつらいものです。

声に少しでも異変を感じたら、無理をせず、早めに音声外来や、音声障害の診療に詳しい耳鼻咽喉科を受診してください。一般の耳鼻咽喉科とは診療内容が異なる場合があるため、事前にホームページなどで専門分野を確認することをおすすめします。

一度声に問題を抱えた方でも、医師から「声を出しても問題ない」と診断された段階であれば、発声面からお力になれることがあります。

痰が絡み、何度も咳払いをしたくなる状態も、喉に何らかの負担がかかっているサインかもしれません。症状が続く場合は、早めに受診しましょう。

咳払いをしたくなったときは、水を飲んでみてください。強い咳払いを繰り返すと、声帯の負担になることがあります。

また、胃酸の逆流が喉や声帯周辺に炎症を起こし、声の不調につながる場合もあります。まずは、食後すぐに横にならないことを意識してみてください。

加藤真太郎 名古屋スタジオ・

「声が裏返る、抜ける」

「声が裏返る、抜ける」
「もっとパワーが欲しい」

そう言って声をガチガチに固めてしまう方、多いです。

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ボイトレ界隈では、声門閉鎖という言葉をよく耳にすることがあります。

声門閉鎖のよくある勘違いとして、

「息が漏れないように、完全に閉じていなければならない」

というのがあります。

声帯が完全に閉じている状態というのは、

・息を止めているとき(口や鼻で塞いでる場合もあり)
・重いものを「うっ」と、持ち上げるとき

こういうときに起こります。
つまり息が流れなくなるので、声を作ることがそもそも出来なくなります。

──────

歌声において最もパワーが作られる声門閉鎖のバランスは、50〜55%位だと言われています。
半分は息が流れている状態です。

70%辺りでは、もうほとんど怒鳴り声や苦しそうな声に認識されます。

歌唱において、聞き手に不快な声を聞かせる訳にはいきません。

豊かな声で、かつパワフルに聞かせるには、

・息の流れ
・共鳴

これらの要素も必ず必要になってくるのです。

ボイストレーニングの現場では、子音を用いて適切な閉鎖のバランスを作っていきます。

しかし声をガチガチに固めてしまう方は、まずそれを緩めるというところからスタートすることが多いです。

緩めてから入れる、入れすぎたらまた緩める。
ボイストレーニングはこの繰り返しです。

小野貴之 東京スタジオ・

高い声を出すために必要なことは?

高い声を出すために必要なことは?

高音を出すには、声帯がより速く振動する必要があります。

そのために声帯は、長さ・張り・厚み・振動に参加する部分などを調整します。

輪ゴムを引き伸ばすと速く振動するように、声帯も高音では引き伸ばされ、薄くなる方向へ変化します。

ただし、喉全体を力ませるわけではありません。必要なのは、声帯を音の高さに合った状態へ調撃することです。

その感覚を練習するには、例えば、小さめの声でリップバブルや「んー」を使い、低音から高音へ滑らかにつなぐ方法があります。高くなるほど息で押さず、声を軽くし、首や顎の余計な力を減らすことがポイントです。

小野貴之 東京スタジオ・

高い声を出そうとして、息をたくさん吐いていませんか?

高い声を出そうとして、息をたくさん吐いていませんか?

音の高さと、音の大きさは当然、別のものです。

音の高さを決めるのは、声帯が1秒間に振動する回数。
振動の回数が多いほど、高い音になります。
これは「周波数」です。

一方、音の大きさに関係するのは、振動の大きさ。
振動が大きいほど、基本的には大きな音になります。
これを「振幅」といいます。

ギターでたとえると、
✅弦が速く振動する→高い音
✅弦を強く弾く→大きい音
という違いです。

声も同じです。息を強く吐いたからといって、それで高音が出しやすくなるわけではありません。

息を増やすことで、声が大きくなったり、息っぽくなったり、喉に余計な力が入ったりすることもあります。

高音に必要なのは、息で無理やり押し上げることではなく、✅声帯が速く振動しやすい条件を軽えること。

「高くする」と「大きくする」を、混同していませんか?

声帯が速く振動しやすい条件を軽えること。
これについては次回お届けします♪

桜田ヒロキ 東京スタジオ・

20分の乾燥が、2時間声を出しにくくする。

20分の乾燥が、2時間声を出しにくくする。

シンガーにとっては、少しゾッとする研究があります。
研究では、湿度5%以下という、非常に乾燥した空気を20分間吸入させました。
かなり過酷な実験です。

その結果、被験者は、

「声が出しにくい。」
「発声に努力が必要。」

という感覚を強く感じるようになりました。

……当たり前ですよね。

さらに興味深いのは、その後です。

何もしなかったグループでは、発声のしにくさが、約2時間続きました。
20分の乾燥。
でも、その影響は、想像以上に長く残ったのです。

歌う前。
レッスン前。
本番前。

乾燥した環境が続くことは、シンガーにとって決して軽視できない問題なのかもしれません。

では、水蒸気だけを吸入するとどうなるのでしょうか。
研究では、水蒸気を吸入したグループは、やや改善が見られました。

ただし、発声の努力感は、約2時間続いていました。

一方、ネブライザーを使って生理食塩水を吸入したグループでは、
吸入後すぐに、発声努力感の改善が認められました。
発声環境を整える方法として、とても興味深い結果です。

この研究から考えると、水を飲むことと、声帯表面を潤すことは別ということが分かります。
飲んだ水は、正常であれば食道へ流れます。
つまり、水を飲んでも、声帯表面を直接潤すことはできません。
だからこそ、一度乾燥してしまった声帯表面を、短時間で整えたいのであれば、ネブライザーによる生理食塩水吸入は、非常に有効な選択肢の一つだと考えられます。

もちろん、これだけで全てが解決するわけではありません。
ただ、この研究を見る限りでは、乾燥した声帯表面の環境を短時間で整える方法として、生理食塩水のネブライザー吸入は非常に理にかなっている。

研究を読み込んでいくと、
「喉が乾いたら水を飲めば大丈夫。」
そんなに単純でない事が分かってきますね。

桜田ヒロキ 東京スタジオ・

高い声も出る。

高い声も出る。
強い声も出る。

でも、なぜか声が薄っぺらく聞こえる。

ベルティングでは、

・前に飛ぶ鋭さ
・高音を保つ明るさ
・声の豊かさ
・音の厚み

この4つを同居させることが大切です。

薄くなりやすい人は、前方の鋭さは作れていても、声の豊かさが少し足りていないことがあります。

高い。
強い。
でも薄すぎない。

そのバランスを作るために、共鳴を「分数」のように考える方法があります。

僕がSpeech Level Singingのインストラクターだった頃、共鳴を分数のように考える方法を教わりました。

分子にあたるのが、口側。

CATの /æ/(広い「あ」) のような、前方で明るい響きです。

分母にあたるのが、喉側。

軽いあくびをした時のような、/o/ に近い丸さと奥行きです。

口側:CATの /æ/
────────────
喉側:軽いあくびの /o/

このように、喉側と口側に別の役割を持たせて、声色をデザインしていきます。
これは厳密な解剖学的な分割ではなく、発声を調整するための実践的なイメージです。
口側だけを明るく、鋭くしすぎると、高くて強いけれど、ペラペラした声になりやすいことがあります。

そこで、喉側には、軽いあくびのような丸さと奥行きを残す。
口側には、CATの /æ/ のような前方の明るさを置く。
さらに、舌は前方に保つ。

この組み合わせによって、

・高い
・強い
・前に飛ぶ
・でも薄すぎない

ベルティングを作りやすくなります。

喉側の豊かさ。
口側の鋭さ。

この2つを同居させることが、厚みのあるベルティングにつながります。

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