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発声の基礎・上達のヒントのボイトレ解説

発声の基礎、練習の進め方、音程やピッチの安定など、ボイストレーニングで上達するための考え方と練習法をまとめています。

154件の投稿 トピック一覧へ

山下奈央子 大阪スタジオ・

実録!歌をおしゃれに聴かせるための攻略法

皆さんは練習する時、フレーズの歌い方についてどれくらい意識していますか?
音程やリズムは完璧でも、

「なんか単調に聴こえる」
「プロのようにおしゃれな雰囲気が出ない」

と感じる方は、
声を切るタイミングや母音の扱いに原因があるかもしれません。

◎「伸び」「縮み」を作る
スタッフちゃんの歌い方は、
リズムはしっかり取れているため
言葉がやや立ちすぎています。
「縮んでいる」部分が多いところに、
あえて「伸びているところ」を作ってみましょう。

この伸び縮みを両方意識して歌うことが、
歌におしゃれなニュアンスを生み出すポイントになりそうです。

◎母音の意識とアクセントの工夫
具体的なテクニックとして「火星」の『え』の母音や、
「普通」の『う』の母音を意識して少し伸ばす。
イメージはブランコを押すような感じです。
そして言葉の頭(「か」の後ろなど)に
小さな「っ」を仕込むように歌うことで縮む部分を作っています。

こうした母音の丁寧な処理と、
一瞬のアクセントを作る意識が、
平坦になりがちな歌声に豊かな表情を与えてくれます。

「自分の歌が何か物足りない」と感じる方は、
歌い方が一辺倒になっていないか
(伸びてる部分が多い or 縮んでいる部分が多い)
ということに着目してみてください!

小野貴之 東京スタジオ・

歌の最大の敵は硬直です。

歌の最大の敵は硬直です。
★―――★
今日はスタッカートエクササイズをおすすめします。
硬直。クロールでいえば、バタ足をガチガチで行う状態や、ストローク (手の動き)がガチガチというような。過度に力が入り、動きに制限ができてしまいます。
歌も喉頭周りを固めてしまうことで動きが悪くなり、音の移動に制限ができてしまいます。
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スタッカートで「イ」で弾むようにエクササイズを行いましょう。喉周りの縛りから解放的されることに役立ちます。
「あくまで軽め」に発声します。
「ヒ」と息がたっぷり聴こえてしまう場合は声帯の閉じよりも息が先行しすぎているサイン。
「イ」にエッジがかった音が聴こえる場合、声門閉鎖が強すぎのサインです。
少し息の流れる音が聴こえるような「イ」と「ヒ」の中間くらいで聴こえるように、そして弾みながら次の音に移行してみてください。
最初は↘︎ソファミレド音階で低音域から始めて、喚声点のあたりまでキーチェンジで上昇して、また下降していってみてください。より音階を発展させられる方はいろいろ試してみてくださいね♪

金子 恭平 東京スタジオ・

歌における共鳴とは

共鳴というと、「頭頂に声を当てる」「鼻腔に声を響かせる」といったものだと考えている人も多いかと思います。

実際には、共鳴とは「声帯で作られたブザー音が、喉や口を通るあいだに特定の音色に調整される」現象を指します。
人間が口から発する音は必ず何らかの母音を伴うので、「共鳴=音色=母音」と考えることができます。そのため、イタリアオペラやSLS系のメソッドでは母音の管理を徹底するのです。

その際に、副次的に頭蓋骨等に感じる振動が共振です。
これらの言葉をしっかり定義しておきたい理由は、共振(体感)を最優先してボイストレーニングを行ってしまうと、「肝心の共鳴が間違っているのに、体感が合っているから正解とされる」事例が多発するからです。
声帯結節などの致命的な障害につながりかねません。

まずは音色(母音)を第一のターゲットとして発声練習を行い、その際に得られた共振や体感を次回の手がかりとして利用する――このようなトレーニングが望ましいと思います!

桜田ヒロキ 東京スタジオ・

有声破裂音を使ったボイストレーニングは、

有声破裂音を使ったボイストレーニングは、
声門閉鎖が不安定な人に有効なことがあります。

有声破裂音とは、

・BA
・DA
・GA

のように、
声を伴いながら一度口の中で閉鎖を作り、その後に母音へつなげる子音です。

ボイトレでは、

・BA BA BA
・GA GA GA
・BUB BUB BUB
・GUG GUG GUG

のように使うことがあります。

特に、
・声が息っぽくなりやすい人、
・声の立ち上がりが不安定な人
には、有効な場合があります。

ボイストレーニングでは、母音だけで発声するよりも、子音をつけた方が声の入り方を作りやすいことがあります。

有声破裂音では、一度口腔内で閉鎖を作り、その後に母音へ移行します。

このとき、母音の出だしに瞬間的なエネルギーが生まれやすく、声の立ち上がりを助けることがあります。

つまり子音は、単なる発音ではなく、オンセットのデザイナーとして使えます。

研究でも、子音の狭めや閉鎖の度合いによって、発声の強さや声帯接触の状態が変わることが示されています。

つまり、どの子音を使うかによって、その後の母音の出方や、声の立ち上がりが変わる可能性があります。

だから、BAやGAのような有声破裂音を使うことには、単なる経験則だけではなく、音声学的な根拠もあると考えられます。

ポイントは、短く使うことです。

桜田が実際に「ガッガッ」と短く発音したとき、母音の長さを確認すると、おおよそ0.2秒程度でした。

つまり、かなり短い時間の中で、子音から母音への立ち上がりを何度も練習していることになります。

声門閉鎖が不安定な人には、長く伸ばすよりも、短く

・BA BA BA
・GA GA GA
・BUB BUB BUB
・GUG GUG GUG

のように使う方が合う場合があります。

ただし、強くやりすぎると、押しすぎや過緊張につながることもあります。

目的は、強く声帯閉じる事ではなく、安定した声の立ち上がりを作ることです。

小野貴之 東京スタジオ・

ミックスボイスのチェックのひとつとして、[ʌ]母音を「どの音域で…

ミックスボイスのチェックのひとつとして、[ʌ]母音を「どの音域でも」安定して歌えるか試すのはおすすめです。

Cat[æ]:アとエの中間
Spa[ɑ]:大きく開いたア(奥のア)
Sun[ʌ]:アとオの中間
Book[ʊ]:ウ寄り(短いウ)

日本語の「ア」は基本1種類ですが、英語では(どこまでを“ア”と呼ぶかにもよりますが)複数に分かれます。

それぞれの母音には強調されやすい周波数帯(フォルマント)があり、その違いが「母音の聴こえ」に直結します。

[ʌ]が全音域で同じように聴こえるようになると、発声の安定感が出やすいです。

逆に、叫ぶような発声になると[æ]っぽく聴こえやすい。
また、ひっくり返る瞬間に「ウっぽい」「オっぽい」母音に変わっていないかも要チェック。

安定して同じ母音のまま、喚声点(女声:A♭〜B/男声:E♭〜G♭あたり)をまたげるか、ぜひ試してみてください。

三浦優子 東京スタジオ・

雨の日に声が出しづらくなる理由

雨の日や天気が崩れる前に
・いつもより声が重い
・高音が出しづらい
・なんとなく身体がだるい
と感じたことはありませんか?
 
実はそれ、気のせいではないかもしれません。
 
低気圧の日は、身体の外側から押している空気の圧力(気圧)が低下します。
 
すると相対的に身体の内側から膨らもうとする力が強くなり、血管や組織にわずかな変化が起こります。
 
その結果、
・むくみやすい
・身体がだるい
・関節や筋肉がこわばる
 
といった状態になりやすいと言われています。
 
また、こうした環境の変化に対応しようとして自律神経も働くため、
・疲れやすい
・眠気がある
・頭痛がする
 
といった不調を感じる方もいます。
 
発声は喉だけでなく、呼吸や身体の状態の影響も受けています。
首や肩まわりがこわばると呼吸も浅くなりやすくなり、その影響が声にも現れることがあります。
 
そんな時は無理に発声を頑張るのではなく、

・背伸びやアキレス腱ストレッチでふくらはぎを動かす
・胸や脇、肩甲骨を軽く動かして呼吸をしやすくする
 
など、全身の循環を促してあげるのがおすすめです。
 
声の不調は、必ずしも発声そのものが原因とは限りません。
 
「今日は声が出しづらいな」と感じたら、喉だけでなく身体全体のコンディションにも目を向けてみてくださいね。

三浦優子 東京スタジオ・

「発声のための身体作り」と聞くと、

「発声のための身体作り」と聞くと、
 
・筋トレを頑張ればいいのか
・とにかくストレッチをすればいいのか
 
そんなイメージを持つ方も多いかもしれません。
 
もちろん筋力や柔軟性も大切です。
でも本当に重要なのは、
 
“どういう身体の使い方で動いているか”
 
先日来日されていた世界的ボイスティーチャー
、ジョン・ヘニー先生も、発声における身体の重要性について話されていました。
 
実際に良い発声をしている人ほど、
・余計な力を身体に閉じ込めない
・力の逃しどころを作っている
・エネルギーを外へ放出できている
この様に身体を使えている印象があります。
 
 
例えば、力こぶの筋肉を鍛える
“アームカール”という筋トレ。
 
一般的には、肘を曲げる時の
上腕二頭筋に意識を向けることが多いですが、
発声しやすい身体作りという視点で見ると、
むしろ肘を伸ばす動作を大切にします。
 
・ダンベルの重さを少し軽くする
・肘を伸ばしていく時に、力を身体の外へ流す意識を持つ
 
この様にすると、力を身体の中に溜め込みにくくなり、
首や喉だけで頑張りすぎない身体作りにも繋がっていきます。
 
 
ストレッチの場合は、
見た目のフォームは同じでも
ストレッチしたい筋肉を引き伸ばそうとするのではなく、
拮抗する筋肉を収縮させるという意識を向けた方が筋肉は自然と緩みやすくなり、
余計な力みを取り除くことができます。
 
 
発声は、力を入れるだけでも、
ただ脱力するだけでも上手くいきません。
 
筋肉がしなやかに伸び縮みし、
必要な方向へエネルギーを伝えられること。
 
そうした“動ける身体”を育てることが、
芯のある豊かな声にも繋がっていくのだと思います。

金子 恭平 東京スタジオ・

個性が欲しい!という悩みについて

ボイトレをしていると、たびたび「自分だけの個性を見つけたい」とご相談をいただきます。

そして意外かもしれませんが、練習量が少ない生徒さんのほうが「個性」という言葉にこだわります。

―――――――――

先のご相談に対して、僕は以下のことを大切にしてくださいとお伝えします。

1.楽曲に奉仕すること
2.効率的な発声で歌うこと

あらゆるフレーズには、「こう歌われるべき」という幅があります。
唯一の正解ではなく、そのメロディ、歌詞、そしてオケに相応しい「しっくり来る」範囲が存在するのです。
まずはこれを模索し、実行するのが大切です。
「自分」の個性を考えている場合ではありません。

そして、ここに大事な制約があります。
「声帯を傷めない」ことです。
2時間のライブで歌い続けられる発声で歌いましょう(ステージに立たない人でも)。
この制約により、各ジャンルへの適性も決まってきます。
生理学的に効率のいい発声は、簡単には獲得できません。多くの人はこの訓練に数年を要します。
ちょっとした「コツ」でどうにかなるものではなく、神経系と喉頭筋の開発を地道に続ける必要があるのです。
やはり、個性を気にしている暇はありません。

―――――――――

上記を突き詰めた結果、聞こえてくるのが「自分だけの歌声」です。

もちろん、特徴の強い弱いはあります。
たとえば僕自身も、決して自分の歌声が特徴的だとは思いません。
ほかの人の格好いい声を聴くたびに羨ましくなります。

しかしできるのは「喉を壊さない発声を維持しつつ、フレーズの本質を引き出す」よう尽力することだけです。
その結果として、誰かは僕の声に個性を見出してくれるかもしれません。
生まれ持った楽器で、できることを頑張るのみです。

みなさんも、歌い方に迷ったときはぜひ「楽曲への奉仕」と「効率的な発声」を意識してみてください!

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