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ミックスボイス・高音のボイトレ解説

ミックスボイスの出し方、高音発声、換声点、地声と裏声のつなぎ方について、VTのボイストレーナーが日々のレッスンから発信しているヒントをまとめています。

68件の投稿 トピック一覧へ

三浦優子 東京スタジオ・

表現が広がる"2つ"の裏声

 
スタッフちゃんと恭平先生のレッスンでは、《どんな裏声で歌うか》というテーマでセッションを行っています。

・裏声に寄せたパターン
・地声に寄せたパターン

このようにパターンを使い分けられると、楽曲の世界観をより深く表現できるようになります。
そのためにも、練習では両方のパターンを試しておくのがオススメです。発声練習の時点から、どちらかに偏らず練習しておくことで、裏声の引き出しが増えていきます。
  
このようにパターンを使い分けられると、楽曲の世界観をより深く表現できるようになります。
そのためにも、練習では両方のパターンを試しておくのがオススメです。発声練習の時点から、どちらかに偏らず練習しておくことで、裏声の引き出しが増えていきます。
  
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《裏声に寄せたパターン》
  
このパターンを練習するには、「Goo」という言葉がオススメです。
もしGooでも地声っぽい響きになってしまう場合は、ミッキーマウスの声マネをするイメージで発声してみてください。
  
ミッキーのような軽やかな声で出したあと、その感覚のままGooをしてみると、裏声に寄せやすくなると思います!
  
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《地声に寄せたパターン》
  
こちらには「Nay」という言葉がオススメです。
もしファルセットのようにスカスカと抜けてしまう場合は、あえて喉の位置を少し上げて、アニメっぽい声色で練習してみてください。
  
その感覚をつかめたら、徐々に喉の位置を戻して通常の声で練習すると、より地声に寄せた裏声が作りやすくなります。
  
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動画のように、どちらのパターンも自在に使い分けられるようになると、曲ごとに最適な裏声を選べたり、同じ曲の中で切り替えたりできて、表現の幅がぐっと広がります!
  
練習に入る前に、恭平先生のデモがとっても素晴らしいので、ぜひじっくり聴いてニュアンスを感じてみてくださいね!

加藤真太郎 名古屋スタジオ・

高音域での”自然な”地声感の出し方

Whitney HoustonやBruno Mars、大森元基さんやMISIAさんのような心が震えるような力強いハイトーンボイス────
すごく憧れますよね!僕もずっと憧れています。
ボイトレ受けに来てくださる方のニーズって、7〜8割くらいはこれだと思ってます。(バイアスかかってるかもだけど笑)
でもやっぱりここに近づくためには、ある程度長い目で見て練習してあげる必要があることも、なんとなく分かっていただけると思います。
今回は、「自分の理想にはまだ到達していないけど、現在頑張って声の開発しています!」という方向けに、現段階でもできる高音域での”自然な”地声感の出し方について、動画を交えながら解説していきます。
────
ROSE / HANA
大人気HANAさんのROSEを僕がレッスンさせていただいてます。
「地声感強めでかっこよく歌いたい」というオーダーをいただきまして、僕がポイントとしたのは大きく2点です。

①息漏れを減らす
②明るい響きを出していく

それぞれ解説していきます。
①→Beforeを聴いてもらうと、声に対して若干息が混じっているのが分かると思います。これは声帯が上手く筋活動できていないことが原因と考えられます。しっかり声帯でパワーを作りたいので、Justのところで口を大きく開けるディレクションをしています。至極当たり前と感じるかもしれませんが、これが声帯で作られるエネルギーに大きな影響を与えます。いわゆる共鳴のパワーですね。付随して息を止めておく意識を加えることで、物理的に吐く息の量も気持ち抑えています。この時点でBeforeとの差が顕著に分かると思います。

②→口角を少し上げたり、母音をア→エに寄せることで喉頭(喉仏)の位置が上がります。喉頭の位置が高くなったことで、声帯〜口までの距離が短くなり、高い周波数帯の音がブーストされます。
これにより明るい響きの声が作られます。
人間の耳は、
明るい響き=地声、暗い響き=裏声
と認識しやすい傾向にあると考えています。
Beforeの声に明るい響きが足されたことで、地声感が強調されたことがお分かりいただけるでしょうか?
これらによって自然な地声感のある声の完成です。

しかしBeforeを聴いてみると、最初から頭声〜地声のスムーズな行き来が出来ていることも伝わると思います。あくまでこのような技術が前提としてあっての技なので、日頃から基礎的なトレーニングを行うことも必須です。
一緒に頑張っていきましょう!

金子 恭平 東京スタジオ・

発声レベルに合わせた曲選び

ボイストレーニングの基礎エクササイズと、曲の歌唱は表裏一体です。
エクササイズがそのまま歌唱に役に立ち、歌唱がエクササイズをさらにうまくするような好循環をめざしたいものです。

「歌いたい!」と思える曲を歌うことが上達にもつながりますが、難易度の調整を失敗すると発声バランスを崩してしまいます。
今回は、ボイスタイプ別の曲選びの目安についてお伝えします。

―――
<地声を張り上げてしまう人>
 ◆特定の音を連発しすぎず、メロディが山なりを描いている曲。
 ◆中途半端な音域ではなく、いっそ普通の地声では歌えない高さまで到達する曲。
 ◆難しい音域が、下りのメロディで構成されている曲。
 (Da-iCEさんの『CITRUS』など。※要Key調整)

―――
<地声が弱い人>
 ◆音域が広すぎず、エクササイズで作った地声感覚を持ちつづけられる曲。
 ◆高い音が出てくる場合は、その箇所が上りのメロディで構成されている曲。
 (AIさんの『Story』など。要Key調整)

―――
<急に声が裏返る人>
 ◆上記ふたつのパターンの両方を、練習の狙いによって行き来します。
 ◆音域的には、換声点を適度にまたぐ曲を選ぶのが一般的。
 (一青窈さんの『ハナミズキ』など。※要Key調整)

―――
お伝えしたような目安を持ちつつ、モチベーションが上がる曲を選べたら最高ですね!

金子 恭平 東京スタジオ・

天然ミキサーの弱点

地声と裏声の中間であるミックスボイスの習得を目指して、日々ボイストレーニングに励んでおられる方は多いと思います。

ミックスボイスの出しかたを端的に説明すると――

◆声帯を縮めて太らせる甲状披裂筋(TA)
◆声帯を伸ばして薄くする輪状甲状筋(CT)
◆声帯同士を閉じ合わせる外側輪状披裂筋(LCA)

これらの筋肉をバランスよく働かせることと言えるでしょう。
 
なかでも、反対方向に作用するTAとCTを拮抗させるのが鍵となります。

非常に繊細なバランスを要求される作業です。
食べたことのない料理の味を想像するような、手さぐりの作業が何年もつづくことも珍しくありません。

そんな難度の高いミックスボイスを、先天的に出せるひとたちも存在します。ここでは「天然ミキサー」と呼びます。

―――
羨ましいかぎりの天然ミキサーですが、彼ら彼女らにも弱点が存在します。
純粋な裏声(ピュア・ファルセット)が苦手なひとが多いのです。

純粋な裏声とは、CTを優位に働かせ、TAとLCAの関与をおさえた声です。すこし息っぽいのが特徴です。

一方、ミックスボイスは三つの筋肉の均衡をとって作る声でしたね。
バランスがとれた状態がもとから当たり前のひとは、CTだけを優位に働かせるのが苦手であることが推測されます。
 
―――
下の動画では、スタッフちゃんが中島美嘉さんの『雪の華』を歌っています。サビにおける、地声と裏声のコントラストが美しい曲です。

スタッフちゃんとは何度かレッスンをさせてもらっていますが、おそらく彼女は天然ミキサーです。
基本的にいつでも発声がすばらしいのですが、純粋な裏声はすこし苦手です。
地声で歌っているところから息っぽい裏声に切りかえる、という作業がうまくできません。
 
苦手を克服するための練習も大切ですが、今回の動画ではべつの作戦をとりました。
それが以下のふたつです。

1.フレーズ全体の母音を「u」に寄せ、第二倍音のエネルギーを落とすことで、裏声寄りのミックスにする。
2.フレーズ全体の母音を「ae」に寄せ、第二倍音のエネルギーを上げることで、地声寄りのミックスにする。

―――
この記事を読んでくださっているうちの、十人に一人くらいは天然ミキサーであると思われます。
ご自覚があり、かつ裏声に苦手意識のある方は、ぜひ動画内の歌いかたを試してみてください!

三浦優子 東京スタジオ・

裏声のトレーニング、していますか?

「パワフルに、かっこよく歌いたい!」
そんなふうに、高音を地声のように歌いたいと思う方は、生徒さんの中にもたくさんいらっしゃいます。

こうした目標をもってボイトレに取り組むのは、とても素晴らしいことです!
ですが、ここでよく陥りがちなのが、「裏声を地声っぽい音色にする」発声だけを練習してしまうこと。

裏声といっても、息の成分が少なく地声に近い音色のものもあれば、息がしっかり混じっているような、柔らかい音色のものもあります。

「私は地声っぽい音色しかいらないから必要ない」と、片方だけを練習するのではなく、
両方のパターンをしっかり練習して取得することで、歌唱で使える裏声のクオリティもグッと上がります。

どちらが良い・悪いというわけではありません。
大事なのは、両方のパターンを自分で選んで使い分けられるようになること。

片方しかできないというのは、選択肢が一つしかない状態であり、発声に関わる筋肉の使い方も偏ってしまっている可能性があります。
両方できるようになることで発声のコントロール力が高まり、結果的に裏声だけでなく、地声の響きも変わっていきます。

では、裏声の2つのパターンの違いを、恭平先生のデモで確認してみましょう!

金子 恭平 東京スタジオ・

ミックスボイスは二種類ある?

地声と裏声の中間の声を「ミックスボイス」と呼ぶのは、多くの方がご存じかと思います。
 
ミックス発声の開発が進めば、地声でも裏声でもない体感が実際に生まれてきます。
高音ロングトーンの最中に、地声から裏声に継ぎ目なく移動するような芸当もできるようになります。
 
しかし、声帯の振動パターンには「地声モード」と「裏声モード」しかありません。
訓練を積んだ歌手の体験と、厳密な化学は一致しないことも多いのです。
 
―――
結局のところ、ミックスボイスも地声か裏声のどちらかに分類されます。
――地声ミックス(Chest Dominant Mix)
――裏声ミックス(Head Dominant Mix)
このように呼び分ける先生も多いです。賛否はありますが、僕もそのひとりです。
 
おもに2ndブリッジ(二度目の声の切りかわりが起きる音域)において、シンガーは地声ミックスで歌うか裏声ミックスで歌うかを選択することになります。
※女性の場合は、1stブリッジを裏声ミックスで通過することも多いです。

―――
スタッフ先輩と僕が、Adoさんの『唱』を練習している動画をご参照ください。
 
フレーズ中の最高音がD#5です。
僕は男性なので、この音は裏声ミックスで出しています。高い周波数を母音の工夫でかせいで、地声風に聞かせている状態です。

一方で、スタッフ先輩は女性のなかでも声が高めのシンガーです。この音を地声で歌えてしまいます。
ときどき声が引っかかっているのがおわかりになるでしょうか。
力強い発声を目指すなかで、舌の力みも起こっていますね。
 
僕がこの音域を歌うよりも、彼女が歌うほうが難しいのです。

―――
ここで目指せる方向性はふたつあります。
1.地声の正門閉鎖をややゆるめて、地声ミックスと呼べる状態にする。
2.裏声モードの範囲内で声門閉鎖を強めつつ、高周波をかせぎ、裏声ミックスで歌う。

動画ではカットされていますが、スタッフ先輩は最高音をもともと軽い地声ミックスで歌えていました。
「せっかくだからパワーをつけてみたいね」と応用練習に入ったところからが、ショート動画の内容です。

熟練したシンガーでも、強く、かつ効率のいい発声バランスを見つけるのは簡単ではありません。 

桜田ヒロキ 東京スタジオ・

異性のクライアントの指導に悩んでいませんか?

異性のクライアントを指導する際、「自分とは音域や発声の特性が違いすぎて、どうアプローチすべきか分からない…」と感じることはありませんか?

私自身、良いボイストレーナーの一つの指標は「異性の生徒を的確に指導できること」だと考えています。

男性と女性ではさまざまな違いがありますが、最も大きな違いは音域にあります。

一般的に、
•男性は音域のうち 約2/3が胸声、約1/3が頭声
•女性は音域のうち 約1/3が胸声、約2/3が頭声

と言われています。これが声の性質の違いにつながるのです。

さらに、この特性により問題が起こりやすい音域も異なります。
•男性の場合は E4〜G4 付近で、低緊張や過緊張が起こりやすい
•女性の場合は A4〜C5 付近で問題が起こりやすい

つまり、どんな楽曲や音階練習でも、以下の3点に注目することがポイントになります。
1. どの音域で問題が起きているのか?
2. なぜその問題が起きているのか?
3. どのような方法で改善できるのか?

これらを意識するだけでも、指導の際に頭の中が整理され、効果的なレッスンの組み立てがしやすくなるはずです。

異性の生徒に対する指導のヒントとして、ぜひ活用してみてください!

山下奈央子 大阪スタジオ・

上手な息っぽい歌声とは?

息まじりの歌声って、雰囲気があって素敵ですよね。
皆さんも歌手の真似をして、息を多めに使って歌うことがあると思いますが、ちょっと気をつけてほしいことがあります!
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後輩ちゃんは、本家の歌い方を意識して、薄い声で息の量を多めにして歌っています。
でも、歌詞が少し聞き取りにくくて、ところどころ声が暗くなってしまっている感じがします。
それに、音量を上げたくても上げられないように感じることも…。
これは、声帯の閉じる力が少し弱くて、吹き上げる息の量と声帯の抵抗のバランスが崩れているのかもしれません。
実際に歌唱で使われる息っぽい声は、地声がしっかりと入っていて、その上で息を増やしている状態です!
そこで私は「自分が気持ちいいと思えるところで歌ってください」とアドバイスしました。
無理せず、自由な声で歌うのがポイントです。
もしまだその感覚が掴めていないなら、地声を強化するトレーニングが効果的だと思います。
例えば、「ば」や「が」という言葉で全て歌ってみると、感覚がつかみやすいかもしれません。
今回の楽曲は、息っぽい声というよりは、軽い声で歌っているから息まじりに聞こえていたので、後輩ちゃんの声の良さを活かしつつ、一部を軽くして、原曲の雰囲気に近づけました。
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息っぽい声と言ってもただ息を多く吐くだけではないので、しっかり研究してみてくださいね!

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