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STUDIO

東京のボイトレ講師による発声のヒント

東京(目黒)スタジオのボイストレーナーが、レッスンの現場から発信している発声・歌のヒントです。東京でボイトレ教室をお探しの方は、講師選びの参考にもご覧ください。

276件の投稿 トピック一覧へ

桜田ヒロキ 東京スタジオ・

歌の練習、どれくらいやればいいの?

音声医学やASHA(米国言語聴覚士協会)などのガイドラインでは、「明確な時間制限」よりも負荷管理が重視されていますが、

臨床的にはおおよそ以下が目安とされています👇

・連続練習:30〜50分
・休憩:5〜10分
・1日の合計:1〜3時間(レベルによる)

ポイントは「長時間やること」ではなく“連続でやりすぎないこと”

声帯は筋肉+粘膜なので、
回復しないまま使い続けるとパフォーマンスも落ちます。

そして一番重要なのはここ👇

同じ30分でも
・効率の良い発声 → OK
・無理な発声 → ダメージ大

つまり「時間」よりも「使い方」

これを間違えると、短時間でも喉は壊れます。

ちなみに研究では、声道の狭窄が強くなるほど発声は弱く・不安定になることが示されています。

→ 効率が悪い状態

つまり“効率の悪い発声ほど疲れやすい”

だからこそ時間管理+発声効率の両方が必要です。

桜田ヒロキ 東京スタジオ・

ボイストレーナーさん。

ボイストレーナーさん。
生徒の声が緊張で硬いとき、どうしていますか?

「声の緊張が強い」
「コントロールが難しい」
「歌うと苦しそうになる」

こういうケース、現場でよくあります。

そんなときに、僕がよく使う“ほぼ確実に効く魔法の言葉”があります。

それが
「20%だけボリュームを下げてみて」です。

実際に20%でなくても大丈夫です。
ほんの少し、少しだけ下げる。

これだけで多くの場合、声の緊張が一気に抜けて、音色が改善します。

多くの生徒は音量を出すために「呼気を出しすぎている」からです。

無意識に必要以上のボリュームを出していて、その結果、声帯や周辺の緊張が高まりコントロールが難しくなっています。

少しだけボリュームを下げることで過剰な力みが取れて、声が整理されます。

面白いのはここで、実際には音量はあまり下がらず“緊張だけが下がる”ケースが多いことです。

つまり労力だけが20〜30%下がり、声はむしろ効率的になります。

結果として音色・コントロール・歌いやすさが一気に改善します。

そしてリスナーは、この「無理している声」を意外と敏感に感じ取ります。

苦しそうな声は、それだけで音色の評価を下げてしまいます。

だからこそ僕たちが思っている以上に「声の緊張を取ること」は重要です。

まずは一度「20%下げてみてください」
この一言、かなり使えます。

小野貴之 東京スタジオ・

- なぜメトロノーム(クリック)を使うのか──「リズムをかっこよく…

- なぜメトロノーム(クリック)を使うのか──「リズムをかっこよく」だけではないもう一つの理由

★―――★

レッスンで楽曲を扱うとき、メトロノームだけを鳴らしてそれに合わせて歌ってもらうことがあります。リズムトレーニングの方法は先生によってさまざまですが、僕はメトロノームのみで歌わせることをよく行います。

四分音符だけで鳴らすことはあまりなく、曲によって八分音符や十六分音符で鳴らすことが多いです。

リズムを正確に歌うには技術が必要です。例えるなら、二本の線が一本に重なるところ、つまりメトロノームの音と声が重なるところがオンタイムで、そこを狙います。

もちろんこれはリズムトレーニングですが、その結果として「発声の安定」も得られます。

★―――★

「声の立ち上がり=オンセット」には、①声門を先に閉じるGlottal Attack、②息が先に漏れるAspirate Onset、③声門の動きと息の流れが同時に起こるBalanced Onset、の三種類があります。

レッスンでは基本的に③を理想としていますが、そのためには声を発するタイミングをしっかり狙えていることも重要です。野球のスイングでバットがボールを適切なタイミングで捉えるのと同じです。

曲をオンタイムで歌えないと、オンセットのタイミングがランダムになり得ます。

★―――★

僕が20代のころに習っていた先生はリズムに厳しく、シンガーのクオリティに直結することを学びました。リフの決まり具合や、あえてタメを作る技術も、正確なリズム感があってこそ成り立ちます。

今ではその重要性が発声の観点からもよく理解できます。

実際にこれは、かなり効果を発揮します。

金子 恭平 東京スタジオ・

変声期中はなぜ裏声が出ない?

男子の声が大きく変わっている真っ最中、あるいは直後は、とにかく歌いづらいものです。
とりわけファルセットは全く出ないという子が多いですが、これは単に技術不足の問題でしょうか?
 
もちろんそんなことはありません。
理由をひとつひとつ見ていきましょう。

―――――――――
▼声帯サイズの急激な変化

変声期に声帯は小児時の1.6倍もの長さになり、それに伴って厚みも増します。
声帯自体の約80%は「甲状披裂筋」という筋肉ですが、これは地声を作るためのもの。

声帯を外側から傾け、引き伸ばして薄くしなければ裏声は出せません。
しかし、その働きをする「輪状甲状筋」がアンバランスに未発達なため、充分な伸展が得られないのです。

―――――――――
▼脳が失う「運動地図」

脳は、喉頭の各筋肉へ送るべき電気信号の強さとタイミングを「モーター・マップ(運動地図)」として保持しています。

しかし先述した声帯サイズの激変により、脳からの命令がほとんど通用しなくなってしまうのです。
運動地図を気長に再構築しなければなりません。

―――――――――
▼硬さの足りない声帯靭帯

成人の声帯の粘膜層は、三層構造になっているといわれています。
変声期前後はこの細胞の密度が低く、あらゆる高音発声に必要な張力に耐えられません。

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▼では一体いつから裏声が出るようになるの?

一般的には、喉頭の成長が落ち着く15~18歳のあいだにファルセット発声が可能になるといわれています。

ミックスボイスにはさらに繊細な筋出力バランスと周波数コントロールが求められますが、これには声帯軟骨の骨化(硬化)がある程度済んでいる必要があります。
この時期は、おおむね18~23歳程度になるようです。

変声期中や直後はフラストレーションが溜まるものですが、思うように歌えないのは当然なのです。
この時期は無理のないボイストレーニングで、各筋肉の操作と協調を身につけていきましょう!

桜田ヒロキ 東京スタジオ・

ボイストレーニングで「体のパーツ」を意識しすぎていませんか?

ボイストレーニングの現場では、
「軟口蓋を上げて」「舌が奥に入りすぎている」「顎に力が入りすぎている」
あるいは「喉が高すぎる」「喉が低すぎる」といった、発声に関わる各部位のコントロールについて説明する場面が多くあります。

確かに、これらの知識は発声を理解する上では重要です。
しかし近年、桜田の考え方では、こうした「部位ごとのコントロール」を意識するアプローチは、特に難易度の高い楽曲や、ギリギリの音域で歌うような場面では、あまり役に立たないと考えています。

その理由はシンプルです。
歌っている最中に、注意を向けるべきリソースが多すぎるからです。

音程、リズム、歌詞、表現、呼吸、フレーズの流れなど、歌唱には同時に処理しなければならない要素がたくさんあります。
その状態で「舌の位置」「軟口蓋」「喉頭の高さ」などを細かくコントロールしようとすると、かえって歌が崩れてしまうことも少なくありません。

【外側から発声をコントロールする】

そのため桜田のトレーニングでは、体の内部を直接操作するよりも、外側の要素から発声をコントロールする方法を重視しています。

具体的には
・母音の発音の仕方
・子音との組み合わせ
・歌手それぞれの歌い方の癖
・スケールや音階の設定
・歌うピッチのコントロール

といった「外側の条件」を調整することで、結果として発声が整うようにトレーニングを設計します。

【歌手が集中すべきこと】

このアプローチの目的はシンプルです。
歌手が歌うときに集中するポイントを、できるだけ少なくすることです。

桜田のトレーニングでは、最終的に歌手が意識するべきことは
「正しいピッチで、良い声で歌う」
この一点に集約されるようにツールを組み合わせていきます。

【運動学習でも同じことが言われている】

この考え方は、運動学習の研究とも一致しています。

運動学習の分野では、言語化しにくい身体技術を身につける記憶を「手続き的記憶」と呼びます。
そしてこの手続き的記憶を習得する際には、体の内部の動きに意識を向けるよりも、体の外側に意識を向けた方がパフォーマンスが向上することが知られています。

歌の場合で言えば、体のパーツを細かく操作しようとするよりも、
「自分の声そのもの」に集中する方が、結果として発声は整いやすいということです。

【まとめ】

ボイストレーニングでは、体の細かな部位をコントロールする説明が多くなりがちです。
しかし実際の歌唱では、注意を向ける対象をできるだけシンプルにすることが重要です。

正しいピッチで、良い声で歌う。
その一点に集中できる環境を作ることこそが、効果的なトレーニングにつながります。

桜田ヒロキ 東京スタジオ・

なぜ(まともな)ボイストレーナーが母音にこだわってレッスンを行うのか知っていますか?

なぜ(まともな)ボイストレーナーが母音にこだわってレッスンを行うのか知っていますか?

それは母音が発話と比べると、歌唱時の時間が圧倒的に長く、その伸びた母音の部分がオーディエンスに聴こえているからです。
ですので、発音している母音が「美味しい声色」になっていないと聴く側はあなたの声を「良い声」と認識出来ません。

この動画では「マイ」と言う言葉をテーマにしていますが、「マイ」が「マエ」のように発音している時、あ母音まで濁っているのが聴こえますか?
それに対して桜田がオッケーを出しているテイクでは

•発音している母音が正しいだけでなく、
•より透き通った音色をしています。

(まともな)ボイストレーナーはこれを聴きながら生徒さんの声を出しやすくするだけでなく、美しい音色を作る様に努力しています!
音程の正確性と声色が歌において大切な要素の大変を占めていると言えるので、母音は非常に大事な要素と言えます。

もしあなたが「自分の声が嫌い」と思っているのであれば、母音をきちんと修正していくトレーニングは貴方にとって最強の味方になってくれると思います!
頑張ってね!

金子 恭平 東京スタジオ・

鼻づまり時のエクササイズ置き換え

暖かい日が増えて、過ごしやすい季節になってきましたね。
一方で、花粉が本格的に飛び始めたことで鼻炎に悩まされている生徒さんが大勢います。

ハリウッド式ボイストレーニングで大定番のエクササイズとして「Mum」や「Nay」がありますが、MもNも鼻に抜ける子音です。鼻腔が塞がっている状態では空気が逃げ場を失ってしまい、まともに発声できません。

お家で練習するときのため、お勧めの置き換えエクササイズをご紹介しますね。
 
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▼Mumのかわりに「Buh」

「Bookのブ」のイメージで「ブッブッブッ」と発音します。
Buhと書くと「バッ」と読むのが一般的ですが、ここでは「ボッに近いブッ」だと思ってください。

B子音はM子音よりも強烈に声帯を閉じるため、母音はやや狭くすることでMuhに近い強度を狙っています。

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▼Nayのかわりに「Kay」

「ケイケイケイ」と歌います。
この発音なら、Nayがターゲットとしている共鳴状態(Twang)をある程度再現できます。

極端に喉頭を上げるとやりづらいことが多いので、Funny Nayよりはニュートラル寄りの、普通の歌声に近い音を狙ってもよいでしょう。

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▼体調に合わせてエクササイズは変えるべき

なるべく継続的に発声練習は行いたいのですが、声帯や声道が毎日同じ状態でいてくれることはありません。
悪い日は悪い日なりに、できることを探して練習するのが大切です。

もちろん、本当に調子が悪いときはお休みにしてくださいね!

三浦優子 東京スタジオ・

声の土台と深層外旋六筋の関係

  
身体を楽器として機能させるという視点で考えると、
実は深層外旋六筋の硬さは「楽器化」を妨げる要因のひとつになります。
この筋群が硬くなると骨盤が後傾しやすくなり、下半身で床を押した反力が体幹を通って上半身へ伝わりにくくなります。
その結果、本来身体が持っているエネルギーを、声に十分に乗せることが難しくなってしまいます。
  
特に日によって声のコンディションの違いが大きい方や、
声に詰まり感を覚える方は、
意外にもこの深層外旋六筋の状態が影響している可能性があります。
   
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また、パソコン作業やボイストレーナーなど、長時間座っている仕事をされている方は、骨盤が後傾した姿勢が続きやすい環境にあります。
この状態が習慣化すると、深層外旋六筋は縮んだまま働き続けるため、次第に硬くなりやすくなります。

さらに、この筋群は坐骨神経の近くを走行しているため、過度に緊張すると坐骨神経痛の一因になることもあります。
声の不調とお尻や脚の違和感が同時に起こる場合、実は同じ場所が関係しているケースも少なくありません。

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身体全体が楽器として機能しているか、
その土台となる骨盤や股関節の状態にも目を向ける。
こうした視点を持つことで、本当の意味で身体を楽器化させることができます。
ぜひ身体全体的に目を向けてみてくださいね!

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