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STUDIO

東京のボイトレ講師による発声のヒント

東京(目黒)スタジオのボイストレーナーが、レッスンの現場から発信している発声・歌のヒントです。東京でボイトレ教室をお探しの方は、講師選びの参考にもご覧ください。

276件の投稿 トピック一覧へ

桜田ヒロキ 東京スタジオ・

"すべての歌手"が、高音の練習をしなくてはいけない理由

高音の練習というと、
高音が出にくい人、出しにくい人だけがやるものだと思われがちです。

でも実際には、そうではありません。
高音をそれほど歌わない人でも、高音練習は必要です。

仮に、自分が歌う曲がそこまで高くない。
あるいは、自分が歌いやすいキーに設定できる。
そういうシチュエーションが多かったとしても、
高音をきっちりトレーニングしておく必要があります。

特に大事なのは、
地声と裏声を関連づけるような高音練習です。

ただ高い音を出すことではなく、
地声から裏声へ、裏声から地声へ、
その行き来を作っていくような練習。

こういう高音練習は、ピッチの改善にかなり役立ちます。

なぜかというと、
高音発声では 輪状甲状筋(CT) が非常に重要になるからです。

この筋肉は、高音でないとなかなかアクティブになりにくいと言われています。
そして、CT は高音を出すためだけではなく、
ピッチ生成そのものにも深く関わっています。

だから、この筋肉の働きが弱くなると

・高音が出しにくくなる
・声の張りがなくなる
・パワーがなくなる
・ピッチが取りにくくなる

ということが起こりやすくなります。

例えば、ジャズシンガーのように
自分の歌いやすいキーへ自由に設定できる場合。

こういう環境では、
無理に高音を使わなくても音楽が成立してしまいます。

だからこそ、
高音を練習しなくなる
ということが起こりやすいです。

でも、ここははっきり言っておきます。

本番で高音を使わないことと、
高音を練習しなくていいことは全く別です。

高音練習は、高音のためだけにやるものではありません。
声の張り、パワー、ピッチ精度を維持するためにも必要です。

だから、すべての歌手は高音を練習した方がいい。
高音を本番でどれだけ使うかは人それぞれです。
でも、高音をトレーニングする意味は、全員にあります。

小野貴之 東京スタジオ・

- 女性の方をトレーニングするとき

- 女性の方をトレーニングするとき

ロングレンジのスケール(音階)で、高い音を使います。

女性の中でも声が低めのタイプの方は、B♭5〜D♭6くらいまでを目指してトレーニングを行います。

声が高いタイプの方は、C6〜E6くらいまでを目指します。
(50代を超えたら、ここから半音1つほど下げて捉えてもいいでしょう。)

このエリアを1日何回かトライしてみてください。え、そんな高い音出したことないわ...という方は、ぜひ出せる方法を見つけてください。僕はレッスンでそのエリアをわりと一発で解放させられることが多いです。(時間がかかる場合ももちろんあります。)

✳️持っている音域をフルに使ってあげること。高い音になればなるほど針の穴を通すようなアプローチが必要になり、習得すれば歌唱音域はかなり楽になります。

桜田ヒロキ 東京スタジオ・

曲の歌い出しちゃんと歌えますか?

曲の歌い出しがうまくハマらない時、
歌い出しの瞬間からその作品世界に入ろうとしても、少し遅い場合があります。

音程、声色、間合い、ニュアンスが微妙に噛み合わない。
そういう時は、歌い出しそのものではなく、その手前に何が流れているかに注目してみると良いです。

歌は、歌う前からもう始まっています。

僕はこういう時、イントロや歌い出し直前のメロディーを、鼻歌で軽くなぞってもらうことがあります。

特にミュージカルでは、歌以外の楽器がキャラクターの気持ちを先に語っていることがあります。

ですので、お芝居を歌詞だけで何とかしようとせず、
メロディーやコード。リズムからもキャラクターの心情を推察することが大切です。

伴奏の中に、すでに演技のヒントが入っていることは少なくありません。

その手前の音楽を鼻歌で追うことで、歌い出した瞬間にはすでにその音楽の中にいる状態を作りやすくなります。

逆に、歌い出してから作品世界に入ろうとすると、最初のフレーズではまだ掴みきれていないこともあります。

最初の一声は、お客様を引き込む大事な入口です。

歌い出しがハマらない時は、
声そのものを直そうとする前に、まずイントロを鼻歌でたどってみてください。

小野貴之 東京スタジオ・

- 歌は、母音がとても大事です。母音の響きが整うと、歌全体の美しさが変わります。

- 歌は、母音がとても大事です。母音の響きが整うと、歌全体の美しさが変わります。

歌になると、英語アクセント(国・地域差)は、ほとんど目立たなくなります。
歌声は、意識して響きを華やかに作っていくもので、クローズな母音だけで1曲通して歌い切ることはあまりありません。
例えばアメリカ英語は母音を開く傾向があり、それは音楽的に華やかな母音を作りやすいともいえますが、それがすべてではなく、歌にしか当てはまらないような母音の考え方があります。
✳️ビートルズを聴いていても、「音楽的な母音」で歌っていることがよく伝わってきます。
※「Polythene Pam」はジョンが意図的にリヴァプール訛りで歌っています。

★―――★

歌にしか当てはまらない母音の考えとは、 歌の中では母音による響きや音量の差をなくしていきたいという部分があります。(アは口を大きく開けて、ウは小さい、イは横に引っ張るなどを極端に行うとばらつきの多いサウンドになりやすい)
このように口の開き方=音の出口のサイズをある程度揃えて発声することで、母音によるばらつきを抑えやすくなります。
つまりサビをしっかりめの音量で歌いたいときに、ウ母音だから音が小さくなった、というようなことがないようにしていきたいのです。
✳️そして、母音が変わっても「共通する響き」を持っている状態が好ましいです。楽器としてよい音にする、ということを意識して練習するということが大事です。

小野貴之 東京スタジオ・

- 同じエクササイズを長い時間行っていませんか?

  1. - 同じエクササイズを長い時間行っていませんか?

レッスンで取り扱ったエクササイズがうまくいかないと、つい「こうかな?」と繰り返して10分、20分…ということがあると思います。例えばリップバブル(リップロール)が止まってしまう場合、僕のアドバイスは「いったん別の種目に移る」ことです。

声のバランスがある程度成立していないとリップバブルは上手くいきません。余分な緊張が強い、息を吐き出しすぎてしまう、いろいろな理由でバブルは止まってしまいます。

✳️そしてその声のバランスを妨げているのは、何かしらの偏りです。

同じエクササイズを続けること自体が偏りを助長してしまう大きな理由になり得ます。

ハイラリンクス・エクササイズ(カリカリ声でNAYなど)が上手くいかないとき、ローラリンクス・エクササイズ(緩めのふくろうサウンドでGEEなど)に舵を切ってから、またハイラリンクス・エクササイズに戻ってくると不思議とやりやすくなっていることが多いのです。

★―――★
いろいろなエクササイズを交互にやることがお勧めです。そして、それぞれのエクササイズを、自分の声(一貫したサウンド)を見つける為に利用すること。

リップバブルで得られるものはSOVT効果です。息の流れの一貫性や声帯振動に安定をもたらす効果です。息を吐きすぎていたり緊張が強い状態でやるのは逆効果です。

✳️エクササイズを「がんばって練習する」というよりも、「利用して声を見つける」という意識をぜひ持ってみてください。

利用できないエクササイズ(5分くらいはトライしてみてもいいでしょう)は一旦端に置く。別の経路を経て、また戻ってみてくださいね。

  1. 〜〜 Have fun practicing! 〜〜
桜田ヒロキ 東京スタジオ・

「歌は呼吸が大事」

「歌は呼吸が大事」
でも、呼吸より喉頭コントロールの方がずっと難しいです。

むしろ歌でより高度な技術が必要なのは、
呼吸そのものよりも喉頭コントロール
だと僕は考えています。

呼吸は、もともと日常の中で自動化されている動作です。
一方で歌は、
声帯をどう閉じるか
どう伸ばすか
どのくらいの強さで接触させるか
母音をどう保つか
口腔をどう作るか
こうしたことを、かなり細かく、速く、多要素で調整し続ける必要があります。

つまり、歌で本当に難しいのは
「息を吸うこと」ではなく、
その息をどうコントロールして声に変えるか
です。

喉頭や口腔のコントロールは、
呼吸よりも細かく、速く、複雑です。
だから歌がうまくいかない時に、
何でもかんでも「呼吸の問題」にしてしまうと、
本当の課題を見失うことがあります。

実際には、
声帯の閉じ方
母音の作り方
声区のまたぎ方
こういった部分に原因があることもとても多いです。

もちろん、呼吸は大事です。
でも、
呼吸をマスターすれば歌が上手くなる
という言い方は、少し短絡的かもしれません。

歌は呼吸の芸術というより、
呼吸を材料にして、喉頭や口腔を高度にコントロールする芸術
と考えた方が、現場ではしっくりきます。

だから僕は、
「歌は呼吸が大事」よりも、
歌は呼吸より喉頭コントロールの方が難しい
と考えています。

桜田ヒロキ 東京スタジオ・

ミックスボイスって、結局なんのことを言ってるんですか?

ここ、実はボイストレーナーや歌手によって定義が違いすぎます。

ある人は
地声から裏声までスムーズに移動することを
ミックスボイスと言います。

つまり
声区をまたぐ時の“つなぎ方”の話です。

この考え方だと
ミックスボイスは
混ざった声そのものではなく、
“混ざって聞こえるように移動する技術”
ということになります。

一方で

地声と裏声の中間に
“混ざった一つの声”が存在する
と考える人もいます。

この場合は
ミックスボイスを
一つの“声”として扱っています。

つまり

・スムーズな移動を指しているのか
・声そのものを指しているのか

ここがまず違います。

前者は
地声と裏声をスムーズに行き来する、
つなぎ目を目立たなくする動詞的な考え方です。

後者は
地声と裏声が混ざったミックスボイスという声そのものが存在する、
という名詞的な考え方です。

だから

先生に習う時も
ボイストレーナーが教える時も

自分はいま、何をミックスボイスと呼んでいるのか
を整理しておく必要があります。

ちなみに科学の世界では

地声は M1
裏声は M2

という整理は広く使われますが、
その中間に独立した“ミックスボイス”があるかどうかは
今のところ科学者の中で明確な合意があるわけではありません。

金子 恭平 東京スタジオ・

息漏れは呼吸の問題か?

レッスン中に息漏れを指摘されたことはありますか?

「声が息っぽい」と言われると、みなさん息を吐きすぎないようにと意識しがちです。

しかし、息漏れはどちらかというと声門閉鎖の不足、つまりフタがきちんと閉じていないことが原因であるケースが多いのです。

声帯を閉じる作業は、「肥厚」と「内転」という運動によって行われます。
それぞれにアプローチするエクササイズをご紹介しますね。

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▼声帯を太らせる「肥厚」を鍛えるエクササイズ

快適な地声音域で、「Buh Buh Buh Buh Buh(バッバッバッバッバ)」とスタッカートで歌います。

息っぽい声でも細い声でもなく、山崎育三郎さんのようなふくよかで美しい地声を意識してください。
唇を強く閉じて、B子音をしっかり発音しましょう。

これを繰り返すと、肥厚を作る『甲状披裂筋(TA)』が鍛えられます。

―――――――――
▼声帯を後ろから閉じる「内転」を鍛えるエクササイズ

快適な地声音域で、「Keh Keh Keh Keh Keh(ケッケッケッケッケ)」とスタッカートで歌います。

スポンジボブのような薄っぺらい声を意識してください。
変な声であればあるほど良いです。息っぽくならないよう注意しましょうね。

この繰り返しで、内転を作る『外側輪状披裂筋(LCA)』が鍛えられます。

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息漏れ改善が課題の方は、上記のエクササイズを普段の歌練習や発声練習に加えてみてください!

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