田栗ななえ2025年1月17日 4:12 pm
【フェイクをなめらかにカッコよく作るの練習方法】
はるか先生とスタッフちゃんがフェイクの練習をしています。
フェイクはどうやって練習したらいい?
3つのポイントです。
①フェイクの音の確認
フェイクは、音の一つ一つが細かく聞こえてきながら、フレーズの流れを作れるととてもカッコよく聞こえます。ピアノなどを使ってきっちり確認すると精度が増します。
②ゆっくりから始める。
ゆっくりのスピードから練習することで音の動きをしっかり出すことができます。ゆっくりスピードでできた事を、「速くしても再現する」ようにスピードアップしていきましょう。速くして団子のように音が固まってしまったら、もう少しゆっくりに戻して慣れていきましょう。
③長いフレーズは分割して練習→繋げる
長いフレーズのフェイクの場合は、いくつかに分割して短いフェイクの塊を作ってみるとやり易くなります。その後に小さいフェイクをつなげて、長いフェイクのフレーズを作っていきます。短いフェイクをしっかり歌えるようになると、その後に長いフレーズを作れる未来が待っています◎
この『Don’t you worry about a thing」は、映画Singで使われている曲ですが、原曲はスティービーワンダーです。また、ジャズファンクバンドのインコグニートもこの曲をカバーしています。同じ曲をそれぞれがどう歌っているのか、比べてみるのも面白いですよね☺︎
桜田ヒロキ2025年1月17日 1:56 pm
「Mrs. GREEN APPLE コロンブス」の難しいサビを攻略する方法
Mrs. GREEN APPLEの「コロンブス」のサビの冒頭、
「いつか僕が眠りにつく日の様な」の部分、難しいと感じる人も多いのではないでしょうか?
その理由は、16分音符の2つ目から歌い始めるという独特のリズムパターンにあります。
このような難しいリズムを克服するために、以下の方法を試してみてください。
1. 「Football Club」リズムを練習する
まず、次のリズムパターンをしっかり練習します。
タンタンタタタンタタタタ-ンタタ
ここに4分音符の位置をマークすると、
【タ】ンタン【タ】タタン【タ】タタタ【-】ンタタ
このリズムを正確に把握するために、次のポイントを意識しましょう。
• 16分音符を1小節分すべて意識する
上のカタカナを参考に、16分音符をリズムとして正確に捉えるように練習します。
• 4分音符をカウントする
動画のように、4分音符をしっかりカウントしながらリズムを刻むことで安定感が生まれます。
2. サビのリズムを攻略する3ステップ
この練習を繰り返すことで、コロンブスで求められる、次のことができるようになります。
1. 1拍目を感じる
リズムの流れをつかみ、1拍目をしっかり意識する。
2. 1拍目を休む
歌い出さず、タイミングを待つ。
3. 16分音符の2つ目から歌い出す
正確にリズムに乗って歌い始める。
難しさを感じる理由と解決策
テンポが遅い曲や8分音符主体の楽曲なら、なんとなく歌えてしまうこともあります。
しかし、「コロンブス」のようにミディアムテンポかつ16分音符の粒立ちが重要な楽曲では、リズムがずれることも多く、曲のキレが失われやすいのです。
楽器演奏ではこういった練習が当たり前ですが、ボーカルでは軽視されることも少なくありません。
もし「難なく歌えている」と感じる場合は、直感的にリズムを捉えているのでしょう。
しかし、難しいと感じる場合は、リズムや音楽の理解を深めることで一気に攻略が進むはずです。
焦らず、しっかりとしたリズム練習を取り入れて、楽しみながら挑戦してみてください!
鈴木はるか2025年1月15日 5:47 pm
声にダイナミクスをつける:身体で響きを作る方法
声にパワーを与えるにはいくつか方法がありますが、今回は声帯ではなく身体そのものにアプローチするやり方をご紹介します!
実は、声が出ない原因って意外なところに潜んでるんですよね。
Before動画で見えた課題
スタッフちゃんの歌唱動画を見てみると、身体が縮こまっていて、少し萎縮している様子が見られました。そのせいで、高音が細くなってしまっていたんです。
そこで「壁を押してみよう!」と提案しました。これは筋肉をしっかり伸ばして、声の鳴りを良くするための方法なんです。
壁を押すってどんな効果があるの?
ちょっと糸電話を想像してみてください。糸がピンと張っていないと音が相手に届きませんよね?音って振動なので、人の身体も同じなんです。筋肉が縮こまっていると身体が鳴りにくくなり、声も出づらくなります。
さらに、面白いのが、実際に壁を押さなくても「押すイメージ」をするだけで筋肉の萎縮がほぐれやすくなること!人間の意識って本当にすごいですよね。
緊張を和らげるコツ
身体が緊張気味の人は、肩が上がったり、力が「内側に引く」動きが多いことが特徴です。そういう場合は、外に向かって押す動きを意識してみてください。
例えば、こんな方法がオススメです:
・壁に手を当てて軽く押してみる
・テーブルや机を押すイメージで手に力を入れる
・身体をストレッチして全体をリラックスさせる
まとめ
声にダイナミクスをつけるには、声帯だけでなく身体全体を使うことがポイントです。筋肉をしっかり伸ばし、身体を「響かせる」状態に整えることで、声の鳴りや響きが一気に良くなります。
まずは「壁を押す」動作やイメージから試してみてくださいね!
桜田ヒロキ2025年1月13日 11:13 pm
【FRUITS ZIPPER「わたしの一番かわいいところ」】
歌にグルーヴを持たせる方法
陽香先生がスタッフに歌唱指導をしている中で、「かわいい」というフレーズを「かわっいい」と歌うようアドバイスしている場面があります。この「小さな『っ』を入れる」という技術には、実は明確なロジックが隠されています。
まず、「かわっいい」の「っ」は音を一瞬止めることで、16分休符が入ったような効果を生み出します。この音の位置は8分音符の表拍に当たるため、ここで一瞬の「タメ」を作ることで、まるでギタリストが空ピッキング(弦をパーカッションのようにリズムを刻む技術)を行う際のようなニュアンスを生み出せるのです。空ピッキングはギターのフレーズにグルーヴを与える重要な技術ですが、これを歌に応用していると言えます。
さらに、「っ」を入れることで、「(かわ)いい」というフレーズがより伸びやかに聴こえる効果も得られます。楽曲全体がフレーズの伸縮を通じてグルーヴを生み出すよう設計されているため、このように意識的にリズムを作ることは、「楽曲の求める表現を再現できている」つまり、「楽曲を理解して歌っている」と評価できます。
特に、歌は楽器の学習プロセスと異なり、ノリが弱くなりやすいという課題があります。そのため、ロジックに基づいたリズムの指導は、シンガーにとって非常に有効です。こうしたパターンを繰り返し練習することで、最終的には身体が自然に反応できるようになるでしょう。
金子 恭平2025年1月11日 8:20 pm
【リズム感アップには手を動かして!】
リズム感を鍛えたいという生徒さんに、僕はよく「踊りましょう!」と提案します。リズムの本質は譜面のなかの情報ではなく、身体性を伴ったものだからです。重力のあるこの世界で、僕らがどう身体を動かして音を感じるかが、そのまま歌のグルーヴに影響するのです。
全身を使って踊るのが難しい場合は、身体の一部を動かしてリズムを取ることから始めてみます。
お手本としてレッスン動画を観てみましょう。
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少しベッタリとした歌い方のスタッフ後輩ちゃんに対して、真太郎先生が手を動かしながらリズムのイメージを伝えていますね。
その特徴を抜き出すと、
・拍の取り方は4分ではなく8分音符
・円を描いている
・スピードが均一でなくメリハリがある
となります。
どれもノリよく歌うことを助けてくれる動きです。
シャッフルを感じることに更にこだわる場合は、この手の動きに加えて「タッカタッカタッカタッカ」などと声に出して練習するのもよいでしょう。
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After歌唱のときのスタッフ後輩ちゃんの手の動かし方も素晴らしいです。
『全体的なスナップ感は維持』しつつ、
『2拍目と4拍目で鋭く』空を叩いています。
練習段階よりもノリが掴めていて、ドラムとしっかり合っていますね。そして、それにつられて歌のアタック感とキレが増しています。
歌唱は身体の動きに左右されるのです。
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身体を使ってリズムを取る方法は、腰を基点にうねりを感じたり、手拍子をしたり、足踏みをしたりと様々です。全身が連動しているのが望ましいですが、まずは取り組みやすい練習として手を動かしてみるのはいかがでしょうか。
桜田ヒロキ2025年1月11日 4:15 pm
【ボイストレーナー向け情報】
### ミックスボイスを習得する近道とは?
SLS(Speech Level Singing)を代表とするハリウッド式ボイストレーニングでは、1オクターブ+5度の音階を使用します。この音階の特徴は以下の通りです。
- 1フレーズで楽曲の約1曲分の音域をカバーする
- 比較的歌いやすい3度幅で構成されている
この音階を以下の条件で歌えるようになることで、ミックスボイスの習得を加速させることができます。
- 極端なボリュームの変化がない
- 正確な音階で歌う
- 比較的均一な音色で歌う
その理由の一つは、この音階をスムーズに歌うことで、声帯をコントロールする筋肉である輪状甲状筋(声帯を引っ張る動き)と甲状披裂筋(声帯を縮める動き)の筋力を高めることができるからです。
ただし、この音階を暗記した結果、実際には正確な音程で歌えない方が多く見受けられます。具体的には以下のような問題が考えられます。
- 音程が上ずる場合:声が歌うべき高さに対して裏声に寄りすぎている
- 音程が下がる場合:声が歌うべき高さに対して地声に寄りすぎている
これらの原因を理解することが重要です。逆説的ですが、歌うべき高さと声のコントロールの仕方が合致していれば、適切な発声法(地声↔ミックス↔裏声)に自然と移行しやすくなります。
三浦優子2025年1月11日 10:37 am
【叫びがちな人におすすめ】
スタッフちゃんのbeforeではしっかり歌えていますが、元気になりすぎています。
この延長が叫んでしまうような歌い方になってしまいます。
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【叫ばないようにする方法】
動画では悲しい感じで歌うように指示を出していますが、これは「CRYING」という手法をつかっています。
「子供の泣き始め、ぐずり泣き」のように発声します。
外喉頭筋の動きを緩め、歌唱時に過剰な外喉頭筋の活動が不要なことを神経筋に定着させ、声門の閉鎖を緩やかに弱めます。(外転ではない)
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【ポイント】
「CRYING」を取り入れるときは、あくびをした時に喉頭が下がるときのように、喉頭を下げた状態で行います。
まずは「Ga」という言葉のみで歌っています。
歌詞だといろんな言葉が出てきてしまうので難易度が上がってしまいますが、同じ言葉を使うと歌いやすくなります。
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これができたら普通の声に戻していきますが、戻した時にまた叫びがちになってしまう方は、叫んでしまう部分は「ぐずり泣き」の声を少し残して歌うと叫んでしまうのを防ぐことができるのでお試しください♪
ちなみに、この「ぐずり泣き」の声のままバラードを歌えることもあります。
韓国人シンガーはよく使っているので、気になる方は聴いてみて下さいね!
桜田ヒロキ2025年1月7日 11:00 pm
【高い声を出すためには強い息が必要なのか?】
発声に関する伝統的な考え方では、「高い声は腹圧で出すべき」「腹式呼吸が重要」と言われてきました。しかし、最新の科学的研究によって、この定説には誤りがあることが明らかになっています。
低い音域では、声帯へのストレスが低く、柔らかいため、強い呼気を声帯に当てると声帯がしなり、結果として声帯へのストレスが増加します。この状態では、声帯が硬くなり、ピッチが約3度上昇することが観察されます。
一方、高い音域では、声帯へのストレスが既に強く、硬くなっています。このため、強い呼気を与えてもピッチの上昇はほとんど見られません。
高い音を出すためには、声帯のストレス(硬さ)が重要です。具体的には、輪状甲状筋が声帯を引っ張る力と、甲状披裂筋が声帯を縮める力のバランスを取ることが求められます。
このバランスを上手に調整するための訓練が、現在の科学的知見に基づくボイストレーニングの基本となっています。