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TIMELINEタイムライン

三浦優子2025年9月27日 9:03 am

【肩こりが発声の妨げになる!?】

近年は20代でも「肩こりがつらい」と感じる人が増えています。
主な原因は、長時間のスマホやパソコン作業による姿勢の悪さや、運動不足。
その結果、若くても四十肩のような症状が出ることもあります。

肩が凝ると、僧帽筋の働きが低下して肩甲骨の動きが悪くなります。
肩甲骨には、発声に関わる「肩甲舌骨筋」がつながっているため、可動域が制限されると声の響きにも影響が出やすくなります。

さらに肩こりは、呼吸にも関わる胸鎖乳突筋を硬くさせます。
この筋肉が硬直すると、直接声帯を動かすわけではありませんが、発声にとっては大きな負担になります。

また、肩まわりが硬くなると胸郭も広がりにくくなり、発声の要である横隔膜の働きまで妨げてしまうのです。

\簡単セルフケア/
普段運動をあまりしない方も、肩を大きく回したり、バンザイをして「肩より肘を高く上げる動き」を取り入れてみましょう。
肩甲骨の可動域が広がり、肩こり予防や四十肩の予防につながります。

声が出しにくくなる前に、ぜひ日常に取り入れてみてください!

金子 恭平2025年9月26日 11:39 am

【ウォームアップにかかる時間の個人差】

日々ボイストレーニングに取り組んでいる方は、寝起きでいきなり曲を歌ったりはしないですよね。
リップバブル等のボーカルエクササイズで、声帯まわりの組織を起こす作業から始めるのではないでしょうか。

ボイストレーナーを長年続けていて感じることですが、多くの場合男女ともに、低めの声種の生徒さんのほうがウォームアップには時間がかかるようです。

低い声種の方の特徴としては、以下の2つが挙げられます。

1.声帯が大きい
2.声道(首を含めた共鳴腔)が長い

楽器のサイズが大きいということですね。

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▼そもそもウォームアップとは?

スポーツなどでもウォームアップという言葉は頻繁に使われますが、実際には何を指しているのでしょう?

調べてみたところ、「特定の動きを用いて体の各部位に血液を送り、筋肉組織の温度を上げて柔軟にする」ことをウォームアップと定義するそうです。
文字どおりに温めているわけですね。

そしてこの温度上昇の原則は、声帯まわりについてもそのまま当てはまるとのこと。
くわえて声帯は浮腫みやすいので、余分な体液を排出することも大事になります。

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▼筋肉のサイズによる違い

ここでポイントとなるのが、「大きな筋肉ほど温まるのに時間がかかる」ということ。

声帯の8割は甲状披裂筋という筋肉で構成されていますから、大きな声帯にはより入念なボーカルエクササイズが必要なのもうなずけます。

さらに、ウォームアップには「神経系の協調を回復させる」という狙いもあります。
一般的に大きな声帯ほど操作が難しいので、神経系の協調を取り戻すのにより時間を取られる可能性もあるでしょう。

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▼まとめ

個人差はあるものの、基本的に楽器のサイズが大きい歌手ほどウォームアップに時間がかかるのは事実のようです。

それだけ聞くと不利なようにも思えますが、得てして大きな楽器からは魅力的な音が出るものです。
ご自身の声の魅力を最大限に引き出すため、ウォームアップは丁寧に行いたいですね!

金子 恭平2025年9月21日 10:39 am

【自主練習のやめどきは?】

発声の上達には、自主練習が不可欠です。
レッスンは多くても月に4回程度で、残りの時間のほうが圧倒的に長いわけですからね。

ご自身のペースで練習しているときは、知らず知らずのうちに喉を酷使してしまいがち。
一度のセッションで長時間歌おうとせず、休み休み練習するのが大切です。

では、どんなタイミングで休憩を取ればいいでしょうか?

ひとつの目安として、「小さな声を出しづらくなったとき」をお勧めします。

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▼なぜ声量が目安になるの?

まずは声の仕組みから考えてみましょう。

肺から吹き上がる息を、声帯同士が揉んで圧縮するような動きで音波に変えます。
このとき声帯同士はものすごい速さで――高いラの音なら1秒間に440回――ぶつかり合っています。

繰り返される摩擦によって声帯の粘膜が失われたり、声帯そのものが腫れてくると、小さな声で歌うのが非常に難しくなります。
なぜなら、声帯が動きだすために必要な呼気圧(PTP=Phonation Threshold Pressure)が増えているからです。

逆に言えば、小さな声で歌えなくなってきたときは、すでに声帯が消耗していると考えてよいわけですね。

柔らかいチェストボイス、ウィスパーボイス、小音量のファルセットなどが出しづらく感じたり、音が途切れてしまうのは疲労のサインです。
この段階で練習を中断してしばらく休めば、声帯の振動は回復してきます。

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▼対策

ヴォーカルエクササイズをご自身でおこなうときは、強い声で数分歌ったあとは必ず弱声の下降スケールなどをはさんでください(発音はNooなど)。

内喉頭筋群が緊張状態でロックしてしまうことを防げますし、声帯にも適度な休憩が与えられます。

そして何より、このときの音色しだいで、休憩するかどうかの判断ができるのです。

桜田ヒロキ2025年9月20日 12:49 pm

【女性の加齢と声の変化 ― なぜ声は変わるのか?】

ふとした瞬間に「昔より高い声が出しにくい」「声が疲れやすい」と感じたことはありませんか?
女性の声は、年齢とともに少しずつ変化していきます。実際に、音域が狭くなる・声が低くなる・響きが減るといった変化は多くの方に起こります。

その背景には、女性ホルモン(エストロゲン)の減少があります。エストロゲンは声帯の粘膜をしなやかに保つ役割を果たしていますが、更年期以降に分泌が減ると、声帯の潤いが失われやすくなります。その結果、声がかすれたり、伸びが悪くなったりするのです。

さらに、加齢とともに声帯や周囲の筋力が低下していきます。声帯を閉じる力(声門閉鎖)が弱まると、声に息が混じり、高音が出にくくなることがあります。これらが重なることで「声が老けた」と感じやすくなります。

しかし、これは避けられない“衰え”ではありません。適切なケアやボイストレーニングによって、変化を緩やかにし、むしろ声を若々しく保つことが可能です。例えば、日常的に水分補給を心がけて声帯の乾燥を防ぐ、軽い発声練習で筋肉を刺激する、共鳴の工夫で声に厚みを持たせる、といった方法が役立ちます。

声の変化は年齢のせいだけでなく、使い方次第で大きく変わるということです。年齢を重ねても「自分らしい声」を維持し、さらに魅力的にしていくことは十分に可能です。

小野貴之2025年9月12日 8:55 pm

【セルフ解説】〜子音のコントロール〜

Pale Blue/米津玄師のレッスン動画をインストラクター本人が解説してみたいと思います。

📝無声子音(voiceless consonant)とは、声帯が振動せずに発音される子音のことです。(K,S,T,P,F,H など)


💡Pale Blueで使う高音A4=440Hzでは、声帯を440回/秒で振動させる必要があり、無声子音で止まる→母音で動かすというStop&Goが窮屈に感じてくる高さです。

💡米津さんのPale BlueをサブスクやYouTubeなどで聴いてみると、1:47あたりの「はりさける」の「さ」、「さけびたい」の「さ」はSとZの中間のようにも聴こえます。


📝有声子音(voiced consonant)を織り交ぜること、そしてこの動画のレッスンでは触れてませんが、子音をハードヒットせずに、適度にノックしてあげるように歌うと歌いやすくなります。

皆さんもぜひ試してみてください♬

三浦優子2025年9月12日 4:05 pm

【背筋を使うと声が出やすくなる?】

この動画ではボイトレのレッスンなのに、あえてキツめのフィジカルトレーニングをしています。
その理由は「背筋」にあります。

今回フォーカスしているのは、広背筋・最長筋・頭板状筋の3つ。

《広背筋》
骨盤を立て、背骨や肩甲骨の位置を整える役割。
これが働くと呼吸がスムーズになり、声を支えやすくなります。

《最長筋》
仙骨から乳様突起まで伸びている、背骨を支える筋肉。
背骨を安定させ、頭の位置を正しいポジションに導きます。

《頭板状筋》
胸椎から乳様突起にかけてV字に広がる筋肉。
乳様突起は顎二腹筋と関係するため、喉まわりの筋肉の動きを助けます。

つまり、姿勢が補正され、呼吸がしやすくなり、喉の筋肉の動きもスムーズに。
身体は全身がつながっているので、背筋を活性化させるだけで効率のよい発声につながるのです。

ぜひ試してみてください!

金子 恭平2025年9月12日 9:52 am

【ダンスボーカルで息切れしなくなるには?】

BTS、Da-iCE、BE:FIRSTなど、昨今はダンスボーカルグループの実力がすごいことになっていますよね。
激しく踊っているにもかかわらず安定したその歌唱に、「彼らの肺活量はどうなってるんだ!」と驚かれることもあるのでは。

たしかに、一流のパフォーマーたちは日々長時間の訓練を積んでいるので、心肺機能や有酸素性能力も高いはずです。
しかし彼ら彼女らの歌声がすごいのは、体力が並外れているからではありません。

彼らは息が上がらないのではなく、「息が上がっても歌える」ほど発声能力が高いのです。

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▼うまい歌手は息の量が少なくてすむ

肺から吹き上がった呼気が声帯に圧縮されて、音波に変わります。
まぎれもなく、息は歌声を生み出す原材料です。

ですが、多くの人が想像するよりも、歌に必要な呼気の量は少ないのです。
発声能力が高い人ほど、息を効率よく声に変換できます。声帯の閉じ加減が絶妙だからです。

優秀な歌手はウィスパーボイス、柔らかい声、ピンと張った声などをバリエーション豊かに使いこなせます。
踊りながら歌う際にもっとも重宝するのは、より息の声への変換率が高い声――つまりピンと張った音色でしょう。
ダンスボーカルの実力者をイメージしたとき、頭に浮かぶのは「鳴りがよくパワフルな歌声」ではないでしょうか。

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▼失敗例

・吹き上がる息に対して声帯をきつく閉じすぎると、地声の張り上げ発声になってしまいます。多くの場合、高音域では音程が低く歌われてしまいます。

・吹き上がる息に対して声帯をゆるく閉じすぎると、息漏れ声になってしまいます。歌唱には必要な音色ですが、踊りながらこの声を出そうとすると、多くの場合音程が高くなってしまいます。

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▼ダンスボーカルならではの発声は存在しない

ぼくのレッスンにも多くのダンスボーカルの生徒さんがいらっしゃいますが、彼ら彼女らに特別なコツを教えることはほとんどありません。
本当に発声がよくなれば、踊りながらでも歌えるようになるからです。

もちろん体力(特に有酸素性能力)は高ければ高いほどいいですし、ダンスの動きは無駄なく洗練されたものになっていることが望ましいです。

「息が上がらないように踊れる」×「息が上がっても歌える」

この組み合わせが、最強のダンスボーカルを生み出すでしょう!

桜田ヒロキ2025年9月9日 12:21 am

【クラシック発声からCCM発声へ ― 歌唱スタイルの違いと橋渡し】
クラシックを学んできた歌手が、ポピュラーやミュージカルなどのCCM(Contemporary Commercial Music)発声を必要とする場面は増えています。
オーディションや舞台、現場の要求に応えるためには、クラシックとCCMの声の使い方の違いを理解することが欠かせません。

【クラシック発声とCCM発声の違い】
クラシック発声は、大きなホールで声を響かせることを目的としており、声帯の閉鎖も強めで、共鳴腔を広く使う特徴があります。対して、ポピュラーやミュージカルの発声は、マイクを通す前提で「言葉の明瞭さ」「リズムとの一体感」「声色の多様さ」が重視されます。
ここでは、声門閉鎖はクラシックよりも軽めになり、共鳴も前方へシフトする傾向があります。

【なぜクラシック歌手は苦労するのか】
クラシック出身の歌手がCCMを歌うと「響きすぎてしまう」「言葉が伝わりにくい」「リズムに乗りにくい」といった課題に直面することがあります。
これは、クラシックで培ったテクニックがそのままではCCMの要求に合わないからです。特に、声門閉鎖の強さや共鳴の位置をコントロールすることが難しく感じられるケースが多いのです。

【橋渡しのポイント】
クラシック発声からCCM発声へ移行する際のポイントは、「閉鎖」と「共鳴」の調整です。

声門閉鎖:クラシックで強すぎる閉鎖を少し緩め、より軽やかで瞬発的な音を作る。

共鳴:深い響きに偏らず、前方で明るい音色を意識する。

リズム感:クラシック的なおおらかな取り方ではなく、各種ジャンルに合わせたグルーヴを理解したフレージングへ。

この調整によって、クラシックの基盤を持ちながらもCCM特有の発声へスムーズに移行することができます。

【まとめ】
クラシック発声とCCM発声は、目的も使われる場面も異なります。クラシックで培ったテクニックを否定する必要はありませんが、そのままではポピュラーやミュージカルには適応しづらいのも事実です。
声門閉鎖と共鳴のコントロールを学び直すことで、クラシック出身の歌手も新しい歌唱スタイルを自分のものにできます。

現場で求められる声に対応するために、「クラシック発声からCCM発声へ」という橋渡しの視点は、今後さらに重要になっていくでしょう。

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