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HOME/ ブログ一覧/ プロボイストレーナー養成と指導技術(VT-RV)/ ビブラートの科学・実践編|速度・振れ幅に影響する5つの要因とエクササイズ 【VT-RV第3期レポート】
★ プロボイストレーナー養成と指導技術(VT-RV)
VT-RVレポート 2026.09.28 公開

ビブラートの科学・実践編|速度・振れ幅に影響する5つの要因とエクササイズ 【VT-RV第3期レポート】

こんにちは!VTボイストレーナーの三浦優子です。ボイストレーナー養成講座【VT-RV】では、特別講義「ビブラートの科学」を2週にわたって学びました。今回は2週目の講義をレポートします。

ビブラートに影響する5つの技術的要因


今回は、ビブラートに関わるボーカルテクニックと、コントロールをテーマに、実践で使えるエクササイズなどを学びます。 声にとって健康なビブラートができていない方や、適切にかかっていても音楽ジャンルに合わせて揺れ方を変えたい場合のエクササイズまで学びました。

速さ・振れ幅・規則性をどう調整する?

講義のはじめに、前回の記事で紹介した内容を復習しました。 次に、ビブラートの速さや振れ幅、揺れ方の規則性をどう調整するかを学びました。ジュリア先生は、ビブラートに影響する5つの技術的な要因を挙げていました。

1. 呼気のサポート:息の流れを均一に、適切に調整する
2. 声帯閉鎖・内転のバランス:緩すぎず、強く押しつけすぎない
3. 声区・レジスターの使い分け:声帯の質量、つまり声の重さを適切に調整する
4. 筋肉の緊張:首・顎・舌などに余計な力を入れない
5. 神経と筋肉の協調:両者が精密に連携して働く

5つの要因のうち、特に印象に残ったのは「神経筋協調」です。ジュリア先生によると、身体を使う技術は、自分の動きを確かめながら練習することで、その連携を高めていけるそうです。たとえばダンスなら、鏡の前で踊り、映った動きを確認して修正します。
ビブラートの練習では、前回の講義で使ったアプリ「シングスコープ」が鏡の役割を果たします。声の揺れを確かめながら練習できるのです。

ビブラートがかからないとき|機能亢進とスタッカート練習


次に、機能亢進と機能低下について学びました。機能亢進は力が入りすぎている状態、機能低下は反対に、緩みすぎてエネルギーが足りない状態です。機能亢進には緊張を和らげる方法、機能低下には必要なエネルギーを引き出す方法が求められます。
ビブラートをかけたくてもかからない場合は、機能亢進が関わっていることがあります。声帯を強く閉じすぎたり、息をコントロールしすぎたりして、体全体も固くなっているケースです。
こうした場合のエクササイズとして教わったのが、スタッカートです。スタッカートでは声帯を閉じるのが一瞬のため、強く閉じすぎるのを防ぐ助けになるとのことでした。
ジュリア先生がシングスコープを使ってデモを見せてくださったあと、私たちもアプリを使いながら、教わった3つのエクササイズを行いました。また、舌の余計な緊張もビブラートを妨げるため、舌の力を抜くエクササイズも教わりました。

私自身も機能亢進のパターンでした
実は、私もVT代表の桜田ヒロキインストラクターのレッスンに通う前は、ビブラートを何度練習してもまったくかからず、「このままできないのではないか」と本気で思っていました。桜田インストラクターに教わったスタッカートのエクササイズをひたすら続けるうちに、ビブラートがかかるようになったのです。
当時は歌っていると首の後ろが硬直することもありました。今振り返ると舌にも力が入っていたと思います。今回のジュリア先生のお話を聞いて、なぜできなかったのかがよくわかりました。

揺れが遅い・振れ幅が大きい場合に注目すること


次に、ビブラートの速度がゆっくりだったり、振れ幅が大きかったりする場合のエクササイズを教わりました。こうした揺れ方は高齢の方に多く、年齢によるものと考える方も多いそうです。しかし、ジュリア先生は年齢だけが理由だとは考えていませんでした。
速度や振れ幅には、声帯の閉鎖が緩すぎること、神経と筋肉の協調性の低下、呼吸の支えなども関わるとのこと。神経と筋肉の協調性については、エクササイズによって低下を防ぐことができると話してくださいました。
また、体がリラックスしすぎている場合には、エネルギーを高めることも必要だそうです。このとき教わったエクササイズは、高齢の方だけでなく、音楽ジャンルに合わせてビブラートを今より抑えたい方にも役立つとのことでした。

2週の講義を振り返って|指導に活かしたいこと


最後に2週にわたる学びを振り返り、講義は終了しました。ビブラートという一つのテーマに4時間をかけて学べたことは、とても貴重な経験でした。
今回の講義を通して、健康的なビブラートには呼気の流れや声帯閉鎖、筋肉の働きなど、さまざまな要素が関わり、協調することが大切だとわかりました。
私自身、ビブラートができるようになってから一気に発声も良くなっていったと感じているので、今回ジュリア先生が教えてくださったことが腑に落ちました。
これからは、なかなかビブラートがかからない生徒さんについても、まずその理由を分析し、教わったエクササイズをレッスンに取り入れていきたいと思います。

次回は音声学|【VT-RV】第3期の最終テーマ

次回、VT-RV第3期はいよいよ最後のトピックに入ります。【VT-RV】の講義の中でも難しいジャンルである「音声学」について学びます。これまでの学びがどのように音声学につながっていくのか楽しみです!

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