自宅で「声を出さずに」出来るボイトレを集めてみました
こんにちは!VT Artist Developmentの桜田ヒロキです!
新型コロナウィルスの影響でカラオケボックスやスタジオも閉店している所が多く、
「練習の場所に困っている」と言うお話をよく聞きます。
今日はそんなお悩みを少しでも解決出来るよう、自宅で出来るボイトレをピックアップしてみました!
お家で出来るボイストレーニング
自宅での発声練習となると、声を出す必要がないもの。
もしくはごく小さな声で出来る物のボイストレーニングで、
しかも!間違った方法で練習をしてしまう可能性の低いメニューのみをピックアップしてみました。
今回のブログの内容は全てYOUTUBEライブで公開した内容になります。
まずは動画を観て、一緒に練習をしてみて、
「何のためにこのトレーニングをやっているのか?」と言う確認の位置づけで読むと良いと思います。
喉の上下運動によるストレッチ
喉の上下運動は主に共鳴空間を変化させる際に使います。
シンプルな考え方として、
喉を上げる→ 声帯から唇までの距離は短くなる
高次倍音の共鳴させやすい。(キンキン声を作りやすい。めちゃくちゃ雑な説明です。はい。)
喉を下げる→ 声帯から唇までの距離は長くなる
低次倍音(科学的な用語ではありません。)あ母音で言うと第2倍音を狙って共鳴させ、太い声を作るのに役立ちます。
喉を下げる作用について、高音域の発声時には「若干、喉を下げる方が低音域の声色と整合性を取りやすい」と言う事が分かっています。
またブリッジエリア(パッサージオ)で叫ぶのを防ぐのに役立ちます。
喉を上げる作用について高次倍音を共鳴させ、鋭い音色を作る場合。
もしくはトレーニングとして声に高次倍音を含ませる学習をさせる場合に役に立ちます。
もし、「喉の上げ下げ」が分からなければ、喉を触った状態で・・・
あくび→喉が下がります
飲み込む→喉が上がります
これを参考に練習をしてみて下さい。
広頚筋のマッサージ
首を被っている筋肉全体をごくごく軽くさすり、解す、血流を良くするようにしています。
この筋肉が凝り固まると、その中にある喉頭を圧迫する事になるので、喉の運動を阻害してしまいます。
また首からしか脳に血を送る事は出来ないため、ここをさする事により、血流増加→脳の機能活性化に繋がるのではないか?と言うセラピストもいました。
このマッサージは「さする程度に超やさしく」お願いします。
喉頭の懸垂機構のストレッチ
喉頭は何処にも固定される事無く、筋肉や腱、靱帯で宙づり状態の組織です。
このストレッチでは喉を左右に振った状態であくびをして喉の懸垂機構のストレッチを行っています。
喉頭の懸垂機構の代表、「茎突咽頭筋(けいとついんとうきん)」は喉頭から耳の方向に向かう筋肉ですが、
ほど良く力が入ることによって、甲状軟骨を方向け、結果的に喉頭を下げるのにも関与するそうです。
SOVT(セミ・オクルーディッド・ボーカル・トレーニング)
いよいよ、声を出してトレーニングです。
ただし、自宅で小さな声で練習をするためのメニューですので、ストローで口をフタしてしまった状態で練習をしてみましょう。
SOVT(セミ・オクルーディッド・ボーカル・トレーニング)の意味は
Semi = 半分
Occluded = 発声する
Vocal = 声のための
Training =訓練
で、アメリカの音声学者 Ingo Titze氏に寄って開発されたエクササイズです。
ストローを使う事によって、強く出しても大きな声にはならないと言うメリットの他に、声帯のすぐ上の部分がリラックスした状態となり、結果的に過度に緊張した発声をし辛くなります。
このSOVTのあとで通常の発声練習。
これを反復練習する事により歌における発声はもちろん、
話し声の改善にも役立つ事が分かっています。
ルネ・フレミングとインド・ティッツェが学会でストローフォーネーションについて語っている時の写真だそうです
NGハミング
NGハミングは英語の現在進行形「-ing」のngの部分の発音です。
日本語では「さんがい(三階)」の発音時の「ん」の瞬間に音を止めれば出来上がりです。
ご覧の通り舌の奥を使って、口から声が出るのをフタしてしまう状態になります。
これにより口から出る音をブロック出来る。
さらにアンチフォルマントと言う状態になり、作られた音が打ち消され、出る音は非常に小さな音になります。
NGハミング+ビブラート
アンチフォルマントの影響により、声帯に掛かる圧は小さくなります。
音程を早く動かすビブラートは喉全体がある程度のリラックス状態が必要ですので、NGハミングによる、ビブラートの練習はとても相性が良いと言えます。
練習場所の工夫は出来る?
集合住宅の場合、大きな声で話すのですら気を使うと言うお話を聞きます。
通常、お風呂場は、隣の部屋のお風呂場になっている事が多く、ちょっと声を出したい時は使えそうです。
その他、車の中など「何か工夫できる事はないか?」考えてみると良いと思います。
若いクライアント様では「夜ジョギングがてら河原で練習しています!」と言う子もいましたが、充分に注意して下さいね。。。
特に女性の場合は。。。
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解説しているインストラクター
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セス・リッグス Speech Level Singing公認インストラクター(2008年1月〜2013年12月)
VocalizeU認定インストラクター
アメリカ、韓国など国内外を問わず活躍中のボイストレーナー。
アーティスト、俳優、プロアマ問わず年間2000レッスン以上を行うボイストレーナー。
このインストラクターの動画
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