ボイストレーナー資格認定講座 初回授業は音響学でした!
2024.04.21
こんにちは!VTボイストレーナーの三浦優子です。
VTチーム初のボイストレーナー育成&資格認定講座【VT-RV】が始まりました!
まずは音響学・音声学の基礎を3回に分けてリチャード・リズモア氏から学びます!
今回は第1回目の講座の様子をご紹介します。
まずは音響学から学ぶ
まず音とはどういった物理現象であるかというところから学びました。
音は空気中の粒子が動くことであり、空気が動くということではありません。
「はぁ〜」と息を吹きかけるのは空気が動き、「あ〜」と声を出すのは音なので似ているようで違うものになります。
音というのは全て力学的な波であり、空気や液体の中を通ります。
このような現象がわかるモデルを説明と共に実際に見せていただきました。
このモデルを見ると、見た目は波打っているように見えますが、空気中の粒子は実は進んでいるのではなく行ったり来たりしています。
たくさん粒子が集まっているところを圧縮、離れているところを減圧といい、「1秒間に何回、圧縮、減圧を行うのか」という周波数を波形を見ながら学びを深めていきました。
波形は単純音であればキレイな波を描き(正弦波)、複合音であればぐにゃぐにゃと形が歪む(複合波)ことや、波が高いところは圧力が高く、波が低いところは圧力が低いこと、振幅は音の大きさに関係していることなど波形の見方を学びました。
正弦派と複合波の違い
まずはこのような基本を教えていただきました。
ここからだんだんと内容が難しくなっていきます。
人間の声は複合波から成り立つ
人間の声は複合音なので波形は複合波になりますが、この複合波には規則性があり、そこから基本周波数・声帯の振動数を調べることができます。
また声帯が振動するときの空気圧の変化についても学び、波形を見ながら、音波が始まるところはどこなのか確認したりしました。
そして倍音についても学びました。
基本周波数を100Hzだとした場合、100秒ごとに倍音が重なります。
第2倍音は200Hz、第3倍音は300Hz、第4倍音は400Hzと無限に続いていきますが、人の可聴域は20000Hzまでです。
ヘッドボイスで歌うのかベルティングで歌うのかでも倍音の強さは変わっていきますし、母音によっても変わっていきます。
倍音は基本周波数の整数倍で構成されます
学ぶのはシンギング・ボイス・サイエンス
このように、「シンギングボイスサイエンス」では倍音と共鳴点がどういう関係をしているのかを見ていきます。
基本周波数は何か。
どれくらいの等間隔で倍音が並んでいるか。
また、声道の共鳴点はどこにあるのか。
母音はなんなのか。
男性・女性・子供でも声の形は変わってくるので非常に複雑です。
難しいけど充実した学びの時間
1回目の講義からなかなか難しい内容ではありましたが、受講生の皆さんはとても真剣に学ばれていたので、充実した時間だったのではないでしょうか。
正直、私自身、初めて学んだ時はちんぷんかんぷんで、質問はないかと聞かれても、質問すら思いつきませんでした。
当時、講義を受けた時はアーカイブで何回も復習をしました。
今回、1期生の皆さんと一緒に受講しましたが、やっとリチャード先生が話されている内容に少しついていけたと感じたので、何回も学ぶ必要があるなと改めて思いました。
音響学・音声学は何年もかけて学ぶものだとリチャード先生もおっしゃっていました。
VT-RVではこのように専門分野の先生から学びます!
専門的な内容なので難しいですが、グループ内では桜田インストラクターによる小テストのようなディスカッションもあるので、そこで理解しているかを確かめられるのもVT-RVの特徴です!
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まだ始まったばかりですが、引き続き1期生の皆さんには充実した時間を過ごしていただけることをVTチーム一同願っております!!
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解説しているインストラクター
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大阪音楽大学短期大学部ミュージカルコース卒業
宝塚音楽学校附属宝塚コドモアテネ卒業
幼少の頃からクラシックバレエを習い、毎年行われる発表会やその他数々の公演、業界最大手の舞浜大手テーマパークのショーやパレードに出演。
ダンスパフォーマンスにおいては特に活躍を遂げ、忙しい日々を送ると同時にボイストレーニングを続けるが、自分の悩みを解決できる先生となかなか出会えず「これで上達できるのか?」と不安を感じ、次第に歌を諦めてしまう。
そんな中、発声を科学的に捉え、的確なトレーニングを行えるVTチームの存在を友人から聞き、VTチームのレッスンを受講。
ハリウッド式ボイストレーニングに感銘を受ける。
現在は自身の「踊りながら歌う難しさ」を克服した経験を活かし
「ダンサーとしてミュージカルの舞台に立ちたい」
「ミュージカルに出演しているが、シンガーの枠に入りたい」
という方々を中心としたサポートに向け、勢力的にトレーニングを行っている。
全米ヨガアライアンスRYT200を取得し、ヨガインストラクターとしても活躍中。
クライアント一人ひとりに合った姿勢矯正を行うことにより、発声の改善、呼吸の改善、ダンスの改善を行い、クライアント様から高い評価を得ている。
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