「うたうま天才キッズの歌唱指導&ボイストレーナー」について解説
2023.04.28
こんにちは!VTボイストレーナーの三浦優子です。
今回は、金子インストラクターによるYouTube『うたうま天才キッズの歌唱指導&ボイストレーナー』を私から見た解説なども入れてご紹介したいと思います。
この撮影時、私も現場で見学をしていました。
撮影に入る前に話していた声は小学生らしい可愛い声でした。
なので、歌声を聴いた時はびっくりしたのを覚えています。
動画をご覧いただいた通り、小学4年生とは思えない圧巻な歌声ですね。
JUJUさんの特徴、MISIAさんの特徴をしっかりキャッチして歌っています。
耳で聴いた声色をこのようにマネしながら作り上げていくのはなかなか大人になると難しく、子供の柔軟性の凄さを感じます。
声色の選択肢が狭まらないようにあらゆる可能性を考えるのが必要
歌っていただいた声色はとても素晴らしいですが、声色の選択肢がこれだけにならないようにあらゆる可能性を考える必要性があります。
動画の冒頭で桜田インストラクターが説明しているように、MISIAさんのようなベルトするような発声法のみをやっていると、これから先ミュージカルの世界に行きたいと思った時、ミックスボイスで歌うシチュエーションになった場合にトレーニングしていないとなかなか出なかったりします。
また、彼女とMISIAさんとでは声道のサイズも違うため、声を模写するには相当掘らないといけなく、彼女に見合ったサイズ感の発声も大切になってきます。
このレッスンでは小学4年生に見合った声も育てていこうと、エクササイズでは歌ってもらった声とは逆の明るい声を作っていくというところにフォーカスを当てています。
母音が崩れないようにであったり、高音ではナチュラルな声や息やボリュームが上がらないようになど、エクササイズでは細かいところに着目していますね。
彼女がこれから成長していくにつれて、いろんな選択肢ができるように、また今は難なく歌えていても今後歌いづらくなったりしないように、先を見据えています。
彼女のように歌が上手であればそれでOKではなく、これから大きくなっていくにつれて苦労したり選択肢が限られないように可能性を広げてあげることはボイストレーナーとしてとても大切なことだと改めて思いました。
声色を探していくというのは、大人になってもとても大切
声色を探していくというのは、大人になってもとても大切なことです。
正しく発声できている声であればそれでいいと満足せず、自分が出している声が本当に美しい声なのか日々追求することでよりクオリティも上がってきますし、歌い手としてさらに確立していきます。
これはスポーツ選手が今の状態に満足せず日々のトレーニングなどでさらに技に磨きをかけていたりするのと同じことです。
学生の頃、ダンスの先生に今の状態で満足した時は辞める時だと言われたことを思い出しました。
最後に
最後に、彼女は本当に歌が好きだというのが伝わってきた撮影でした。
好きだからこそここまで追求して上達したり、インストラクターの指示を素直に受け入れ取り組んでいるんだなと感じました。
たまにレッスンをしていると、親御さんがやらせたくてレッスンに来るキッズもいます。
お子様の可能性を広げたり、何かのきっかけを与えることも大切だと思いますが、本人が好きでないとなかなか成長もしませんし、そのような場合は大体長続きせずやめていかれることが多いです。
ただやめるだけならまだいいのですが、嫌々やった結果、歌を嫌いにならないでほしいと個人的に思います。
これは母である私も息子に対してこれから気をつけたいことです。
そしてインストラクターとしても生徒さんのモチベーションを下げてしまったり歌うことを嫌いにさせず、楽しみながら技術を上げられるように導くことの大切さを改めて感じました。
もし今、歌うことに対して悩みがあったり方向性に迷っている方は、この動画を通して彼女のように純粋に歌うことが好きだった時のことを思い出したり、ご自身の声について考えるきっかけや励みにしていただければと思います。
解説しているインストラクター
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大阪音楽大学短期大学部ミュージカルコース卒業
宝塚音楽学校附属宝塚コドモアテネ卒業
幼少の頃からクラシックバレエを習い、毎年行われる発表会やその他数々の公演、業界最大手の舞浜大手テーマパークのショーやパレードに出演。
ダンスパフォーマンスにおいては特に活躍を遂げ、忙しい日々を送ると同時にボイストレーニングを続けるが、自分の悩みを解決できる先生となかなか出会えず「これで上達できるのか?」と不安を感じ、次第に歌を諦めてしまう。
そんな中、発声を科学的に捉え、的確なトレーニングを行えるVTチームの存在を友人から聞き、VTチームのレッスンを受講。
ハリウッド式ボイストレーニングに感銘を受ける。
現在は自身の「踊りながら歌う難しさ」を克服した経験を活かし
「ダンサーとしてミュージカルの舞台に立ちたい」
「ミュージカルに出演しているが、シンガーの枠に入りたい」
という方々を中心としたサポートに向け、勢力的にトレーニングを行っている。
全米ヨガアライアンスRYT200を取得し、ヨガインストラクターとしても活躍中。
クライアント一人ひとりに合った姿勢矯正を行うことにより、発声の改善、呼吸の改善、ダンスの改善を行い、クライアント様から高い評価を得ている。
このインストラクターの動画
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