高い声はどこまでの音域を練習すればいいのか?!
2016.02.20
こんにちは!VT Artist Developmentの桜田ヒロキです!
前回、「高い声(ヘッドボイス)を訓練するメリットは?」で高い声までしっかり練習する事による恩恵について解説しました。
この日のVTの訪問者数は1000人近くに昇り、やはり高い声で歌いたい!と言う要望は強いのだな〜と思いました。
さて、今回は結局のところ、どこの高さまで練習すればいいの?と言う疑問にお答えします!
結局のところは個人差があります!
・・・って、おい!と思いましたよね。(笑)
でもまぁ、これは半分は冗談で、半分は本当のお話です。
声と言うのは、キーボードがあるわけでも、フレットがあるわけでもなく、理屈的に言えば、声帯を引っ張れる限り高い声は出せる楽器です。
トランペットに近い楽器って言えばいいのかな・・・。
なので、大まかに分けた声種の中であれば数音の音域差が現れるのは、持っている機能、熟練度によって変わるのは、それはまぁそうですよね。。。
平均音域を描いてみました
前回の「高い声(ヘッドボイス)を訓練するメリットは?」で、ほとんどの男声種はテノール、女声種はソプラノと書きました。
こまか〜〜く書いていけば10種類くらいに分けられるのかな?
でも僕の専門は声の種類を分ける事ではないので、ここでは割愛しましょう。
まずは男性。
よく訓練されたテノールの平均音域でA2からE5までくらいでしょう。
女性。
ソプラノで大体、F3からE6くらいまででしょう。
色分けしいますが、赤っぽいフィルターで色づけしている音域はチェストボイス。(地声的に感じます)
青っぽい音域がヘッドボイス。(裏声的に感じます)
音響学的に言うと、倍音を多く含んでいるとより地声的に聞こえ、(サックスのような音)
倍音が少なくなると裏声的に聞こえます。(フルートのような音色)
声における倍音の基礎知識はこちら
この音域のマップを見ると「どこまで地声で歌えばいいの!?」と言うあなたの声が聞こえてきそうです。(笑)
多分、この音域まで練習している人ってそんなにいないんじゃないかなぁ〜。。。
赤のフィルタ(チェストボイス)と青のフィルタ(ヘッドボイス)が交差するポイントを作ってあります。
大体、男性ですとG4くらい、女性ですとC5くらいから地声的な成分は減り始めます。
こうして徐々に裏声的な音色に以降していきます。
したがって、ここに描いている音域=曲中で使える音域ではありません。
ポップスと言う前提であれば、ほとんど地声的に聴かせられる音域を「自分の音域」として考えなくてはいけません。
桜田の声を録音してみた
A3からE5までのAn octave + 5thスケール
ちょっと失敗した・・・。
とりあえず、「段々裏声的に声を薄い状態にする」と言うのが伝わればオッケーです。
ちなみに音程が上ずっているのは筋状態が早く高音状態に移動しようとしているからです。参考までに。
C4からC5までのAn Octave Repeat スケール
大体この辺りまでが僕の歌音域だと思います。
結構軽くしているでしょ?
C5からE♭までのLick Down
苦手なLickだぜ〜・・・。
これがもし曲中のフレーズだとしたら・・・ヘッドボイス→チェストボイスってやってますが、あんまりバレないでしょ?
「あ〜これならやってみたいかも」と思ったアナタ!アリガトウ!(笑)
コツは高音に向けて段々、声を軽く薄く、そして声の張り感を落とさないように注意する事です。
まさかこんな音域を全て地声のウエイトで出そうなんて思わない事です!
では曲中で使える音域は?
・男性の場合、曲中で使える完全4度上(半音5つ)くらいまでエクササイズで歌えるべきでしょう。
・女性の場合、(ポップ系、ジャズ系)と限定すれば1オクターブ上(半音12個)くらいまでエクササイズで歌えるべきでしょう。
男性と女性の歌唱音域とエクササイズ音域の差が大きいのは、女性はチェストボイスでも声帯が薄く、男性よりもファルセット状態に近い状態にあるそうで、
上の図で、チェストボイスの音域を見比べれば男女差は歴然ですね。
まぁ・・・そんな理由からだと思いますが、詳しくはわかりません。(笑)
こんな感じで無理ない楽々な高音を身につけていくためには、ぜひこのブログに記載されている記事を掘って読み込んでみてくださいね!
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解説しているインストラクター
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セス・リッグス Speech Level Singing公認インストラクター(2008年1月〜2013年12月)
VocalizeU認定インストラクター
アメリカ、韓国など国内外を問わず活躍中のボイストレーナー。
アーティスト、俳優、プロアマ問わず年間2000レッスン以上を行うボイストレーナー。
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