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こんにちは!VTボイストレーナーの三浦優子です。【VT-RV】第2期の第10回レポートは、海外講師による2週連続の特別講義。
今回ご登場いただいたのは、VT代表・桜田ヒロキインストラクターがSLS(Speech Level Singing)を学んでいた当時(約20年前)のマスターティーチャーであるジョン・へニー先生です。
テーマは「ティーチングトライアングル」。 レッスンを組み立てる際の“思考の基盤”ともいえるこのフレームワークについて、講義のポイントとライブレッスンの様子をレポートします。
ジョン先生が講義で紹介してくださった「ティーチングトライアングル」は、著書『Teaching Contemporary Singing』の中で提唱されている、ボイストレーナーのための指導フレームワークです。
「教える力」だけでなく、「伝える力」「広げる力」も含めたプロフェッショナルボイストレーナーとしての在り方が提示されています。
「なぜ教えるのか」「何を根拠にアプローチするのか」を明確にしながら、生徒に寄り添う。 それは、ビジネスとしての信頼を育てていくためにも不可欠な視点だと改めて感じました。

■ティーチングトライアングルの3つのプロセス1.CONDITION(観察):まずは、生徒の声を注意深く観察し、どんな状態なのかを捉えること。
2.CONSIDER(考察):次に、なぜそのような声になっているのか?原因や背景を考察すること。生徒の声を注意深く観察する
3.CONSULT(相談・共同):そして、生徒と対話しながら、最適なアプローチを選んでいくこと。
言葉にするととてもシンプルな流れですが、実際のレッスン現場でこの3つのプロセスを常に意識し、丁寧に実践していくのは、思っている以上に難しいものです。
私たちトレーナーは日々、生徒の声を聴きながら、自然と観察・考察・提案を行っているかもしれません。でも、「なぜ観察するのか?」「なぜそのように考察したのか?」といった意味や思考の裏付けを、自分の言葉で説明できる人は、意外と少ないのではないでしょうか。
私自身も、このティーチングトライアングルを意識するようになってから、「頭の中でなんとなくやっていたこと」を言語化して理解する力が育ってきたと感じています。思考が整理され、レッスンの質も自然と高まっていくという実感がありました。

講義では、「CONDITION(観察)」のプロセスをさらに深掘りして、 具体的にどこに注目すれば良いのかというポイントを教えていただきました。
観察の際に注目すべき3つのポイント①気流(Airflow):息の流れは多いか少ないか
②声帯(Vocal folds):声帯の閉じ方はどうなのか
③母音(Vowel):母音は狭いか広いか
これはまさに、【VT-RV】第1回目の講義で学んだ音響学・音声学とつながる内容でもあります。
また、今回の講義では知識だけでなく、「聴き方」そのものを学ぶことの大切さにも触れることができました。 教える経験を積むだけでなく、他の先生のレッスンを観察することで、声の聴き取り方や、どこに注目して問題を見極めているのかを実践的に学ぶことができます。
【VT-RV】では、専門家からボイストレーナーとして必要な知識を学べるのはもちろん、
経験豊富な桜田インストラクターがどのような視点で声を聴き、どんな思考でアプローチをするのかを、惜しみなく共有してくれる場です。 実践的に学ぶことができるので、改めて本当に貴重な環境だと感じました。

講義の後半では、ジョン先生によるライブレッスンが行われ、その様子を見学することができました。 とても印象的だったのが、ジェスチャーを交えながらトレーニングを行っていた点です。
ジョン先生いわく、「手を使ってジェスチャーすること」は、 発話や歌唱をコントロールする脳の領域と深く関わっていて、 指や手を動かすことで、よりスムーズな発声が促されるのだそうです。
実際に、生徒役の方がジェスチャーを使いながら発声したことで、 苦手だった高音が驚くほど自然に出るようになっていました。
さらに、高音で喉を締めがちな場合は、「感情的な声」で短音を出すというアプローチも紹介されました。 ジェスチャーや感情を込めた声を使ったトレーニングは、日本人にはあまりなじみがない方法かもしれません。でも、欧米ではこうした身体的・感情的なアプローチが自然に取り入れられていて、ジョン先生の講義を受けていなければ、こうした発想にはなかなか辿りつけなかったと思います。
生徒役の方はジョン先生の導きによって、どんどん声が変わっていき、躍動感のあるレッスンで、見学している私もとても楽しかったです!
次回も引き続き、ジョン先生による講義が行われます。テーマは、ボイストレーニングを受けた事がある人なら、一度は憧れる発声法「ベルティング」です。ベルティングのメカニズムや導き方について、構造的・実践的な視点から学んでいく予定です。
そして後半には、今回と同様にライブレッスンも開催されますので、その様子もレポートします。次回もお楽しみに!
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