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金子 恭平2025年9月26日 11:39 am

【ウォームアップにかかる時間の個人差】

日々ボイストレーニングに取り組んでいる方は、寝起きでいきなり曲を歌ったりはしないですよね。
リップバブル等のボーカルエクササイズで、声帯まわりの組織を起こす作業から始めるのではないでしょうか。

ボイストレーナーを長年続けていて感じることですが、多くの場合男女ともに、低めの声種の生徒さんのほうがウォームアップには時間がかかるようです。

低い声種の方の特徴としては、以下の2つが挙げられます。

1.声帯が大きい
2.声道(首を含めた共鳴腔)が長い

楽器のサイズが大きいということですね。

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▼そもそもウォームアップとは?

スポーツなどでもウォームアップという言葉は頻繁に使われますが、実際には何を指しているのでしょう?

調べてみたところ、「特定の動きを用いて体の各部位に血液を送り、筋肉組織の温度を上げて柔軟にする」ことをウォームアップと定義するそうです。
文字どおりに温めているわけですね。

そしてこの温度上昇の原則は、声帯まわりについてもそのまま当てはまるとのこと。
くわえて声帯は浮腫みやすいので、余分な体液を排出することも大事になります。

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▼筋肉のサイズによる違い

ここでポイントとなるのが、「大きな筋肉ほど温まるのに時間がかかる」ということ。

声帯の8割は甲状披裂筋という筋肉で構成されていますから、大きな声帯にはより入念なボーカルエクササイズが必要なのもうなずけます。

さらに、ウォームアップには「神経系の協調を回復させる」という狙いもあります。
一般的に大きな声帯ほど操作が難しいので、神経系の協調を取り戻すのにより時間を取られる可能性もあるでしょう。

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▼まとめ

個人差はあるものの、基本的に楽器のサイズが大きい歌手ほどウォームアップに時間がかかるのは事実のようです。

それだけ聞くと不利なようにも思えますが、得てして大きな楽器からは魅力的な音が出るものです。
ご自身の声の魅力を最大限に引き出すため、ウォームアップは丁寧に行いたいですね!

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