桜田ヒロキ2025年7月31日 5:12 pm
【ボイストレーニングと選曲の一貫性について】
昨年12月から月1で通ってくださっている女性の生徒さん🎤
「愛をこめて花束を / Superfly」を歌ってもらったところ、中音域から喉がガチガチに…😣
そこでまず取り組んだのは、頭声の活用と、発生中の喉をリラックスさせるトレーニング。
喉の緊張が強い状態では、どれだけ声門閉鎖をかけようとしても、さらに緊張が高まり発声はうまくいきません。
だからこそ、喉をほぐすプロセスが本当に大切なのです。
そして本日、8ヶ月かけてようやく声門閉鎖をしっかり促すエクササイズに進むことができ、ついに声がしっかりと乗ってくれました👏
ここまでの土台が整ったからこそ、
これからはベルト発声にも進んでいけそうです!
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これまでに使った練習曲と、その意図
🎵 練習曲①:『墓場にて』/オペラ座の怪人
クラシックやミュージカル曲が初めてだった彼女。
それでもあえて、頭声〜ミックス〜地声の切り替えが必要な頭声からの下降フレーズが多い楽曲を選びました。
目的は、軽やかな頭声と自然なビブラートで、喉の緊張を楽曲の中でゆるめること。
この時点ですでに、彼女のミュージシャンとしてのポテンシャルが見え始めていました✨
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🎵 練習曲②:『にじいろ』/絢香
今度はよりポップなアプローチへ。
ミックス〜軽やかな地声への下降フレーズが多く、ミックスと地声のつながりを自然に作りやすいことが選曲のポイントでした。
音域も比較的低めで、喉を強く絞るリスクが少ないのも◎
この曲では、上昇フレーズの瞬発力を強化するボイストレーニングも併用。
上に跳ねるフレーズでも喉を緊張させず、スッと声を動かせるスキルセットの構築を目指しました。
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🎵 練習曲③:『アイノカタチ』/MISIA
①②に比べると、やや地声寄りの楽曲。
初回の歌唱で喉の絞り込みがなかったため、この段階で声門閉鎖の強化にも挑戦しました。
その結果、地声の高いレンジまでしっかりと支えのある声が出せるようになり、地声〜ミックスの歌唱に安定感が生まれました✨
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「歌うための発声練習」とは?
ここで大切なのは、ボイストレーニングと選曲の目標が一貫していること。
発声練習をただ“応用”するだけでなく、楽曲での成功やつまずきを分析し、再び練習メニューへとフィードバックする。
VTのボイストレーニングは、「歌うため」のボイストレーニングです。
つまり、音楽的な声の力を伸ばすことが目的。
VTの生徒さんには、発声練習の段階から「この人は歌が上手そう」と思わせる声で練習に取り組んでもらっています。
なぜなら、歌唱と発声練習は、極力同じクオリティで行うべきだと考えているからです。
それが、本番で“使える声”を育てる最短ルートなのです。