金子 恭平2025年6月17日 4:26 pm
【ボイトレ時の体勢】
ボイストレーニングはどんな体勢で行うべきでしょうか?
身体的に問題がなければ、基本的には立った状態が望ましいでしょう。
立位では横隔膜が下がるので、以下のようなメリットが得られます。
■呼吸が深くなる。
■声帯の上下の圧力の均衡が保ちやすくなる。
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ピアノ弾き語りでライブをする人などは、最終的には座った状態でも歌える必要があります。
しかし発声バランスを見つける段階では、立った状態で練習するほうが練習効率はよいでしょう。
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とはいえ、すべての人が立ってボイストレーニングを受けるべきとも言えません。
ぼくもそうなのですが、とくに緊張が起こりやすい場面(初回レッスンなど)では、ふわふわと浮ついた状態になりがちです。
そういうときは知らず肩に力が入り、横隔膜やのど仏がつり上がってしまいます。当然、発声にも力みが生じます。
足裏の感覚などもおぼろで、まさに「地に足が着いていない」状態です。
Hyper Arousal State(過覚醒状態)などと呼びます。
こうした傾向が強い方は、椅子に座ってレッスンしたほうが、落ち着いて技術習得に取り組める可能性があります。
また、レッスンの最中に気分の浮き沈みなどを経験することもあるので、ご自身の状態に合わせて立ったり座ったりするのもよいでしょう。
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心身ともに、快適にボイストレーニングを行えるのがいちばんです。
トレーナーと相談しながら、ご自身に合った体勢を見つけてください!