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インストラクターインタビュー 2026.10.31 公開

金子恭平インストラクターが大阪スタジオへ拠点変更|今、届けたいレッスンとは

金子恭平インストラクターが、2027年1月より大阪スタジオへ拠点を移します。アーティストとしてステージに立ってきた経験を持ち、ボイストレーナーとして2018年にTHE VOICE TRAINERS(VT)に加わってから、東京スタジオで多くの生徒さんの声と向き合ってきた金子インストラクター。 大阪への思い、VTで9年目を迎えるいまの指導スタイル、そして大阪のみなさんに届けたいレッスンについて、お話を伺いました。

縁を感じていた街へ。大阪の人とは、きっと馬が合う

ーー大阪スタジオへ移ることになった経緯を教えてください
金子:娘が2歳になって、幼稚園などの準備が始まるタイミングで、大阪に引っ越すことになりました。妻が大阪の出身なので、できれば地元で子育てをしたいということで。子どものこともあるので、おそらく大阪には長く住むことになると思っています。

ーー金子インストラクターご自身は、大阪とのゆかりはあったのですか?
金子:10代でアーティスト活動をしていた頃はライブもありましたし、ラジオやテレビなどの機会でしょっちゅう大阪に行かせてもらっていました。とにかく毎回おいしいものを食べていた記憶があります(笑)。
その後も、なぜか人生で大阪の人と関わる機会が多くて。妻もそうですが、友人知人にも大阪の人がすごく多いんです。なんとなく縁みたいなものは感じていますね。大阪の人とは馬が合うのかもしれません。

▶金子インストラクターのアーティスト時代のことや、ハリウッド式ボイストレーニングとの出会いについては、前回のインタビュー記事で詳しくお話しいただいています。

ーー大阪の街や人には、どんな印象をお持ちですか?
金子:まず、会話のテンポが速いですよね。面白い話をしたがるし、会話にオチをつける。笑いを起こさずには気が済まない感じは、妻と接していても思うことです(笑)。
街については、都会はすごく栄えているけれど、万博公園の付近は自然が豊かで、大きな公園がたくさんあるんですよね。自然にも都会にもアクセスしやすく、暮らしやすそうだなと思っています。

ーー大阪での暮らしで、楽しみにしていることはありますか?
金子:ここ1年半ぐらい毎朝走っているんですけど、大阪はランニングが盛んらしいんです。大きめの公園でランニングイベントがあったりと、走る環境がとても充実しているみたいで、日々リサーチしています。

ーーボイストレーナーとしても、大きく環境が変わりますね。いまのお気持ちは?
金子:これまで長く通ってくださった生徒さんと、いったんお別れになることも多いと思うので、寂しさはすごく大きいです。でも、土地が変わるとレッスンの雰囲気もきっと変わるんですよね。新しい環境が楽しみだという気持ちも強いです。

ーー東京で金子インストラクターのレッスンを受けている生徒さんは、どうなるのでしょう?
金子:東京のスタジオに通い続けたい方は、他の先生に引き継がせてもらえたらと思っています。大阪に移ったあとも、オンラインでよければ、引き続き僕が担当することもできます。
ただ、オンラインは対面レッスンとはやり方も感覚も変わるので、生徒さんによっては、オンラインで続けるのが必ずしも一番いいとは言い切れないんです。そこは生徒さんとも相談しながら進めていきたいと思っています。

いま注目しているのは、「母音」で広がる声のグラデーション

ーー前回のインタビューから約2年。ボイストレーナーとして、変化はありましたか?
金子:レベルアップと言っていいのかは分からないんですけど、自分なりの教え方が、ここ2年ぐらいでさらに固まってきた感じがします。何かしら課題のある生徒さんを見たとき、アプローチは本当に何十通りもあると思うんです。
いい声の状態を引き出すのに、呼吸に注目する、ボリュームの話をする、イメージの話をする、先生によっては体感の話をする。いろいろある中で、僕はシンプルに「アイウエオをどのグラデーションで出すか」にフォーカスして結果を出すのが肌に合っているし、好きなアプローチだと改めて気づきました。いまは特に、母音の調整を重視しています。

ーー母音を調整すると、声はどう変わるのですか?
金子:母音のアイウエオは、それぞれまったく違う周波数の特性を持っているんです。アはここが強く出ていて、イはここが強く出ていて、とまったく違うグラフで表されます。その特性を組み合わせて、たとえばエとイの中間を狙うと、苦しかったイが歌いやすくなったりするんですよね。
ボイストレーニングは、基本的にラクに強く歌うために行うものです。母音の調整は、それをわりとダイレクトに引き出しやすい方法なんです。

ーー母音の調整は、カラオケを楽しみたい方にも役立ちますか?
金子:むしろ大事なんじゃないかと思います。僕ら日本語話者は、アイウエオの5つの母音を基本に話しているので、「エとイの中間の母音」と言われても、イメージしづらいと思うんです。
日本で暮らしてきた中でも、知らないままでいる母音はたくさんあります。だからこそ、まず音として知っていくことがすごく大事です。そのグラデーションやパターンを認識して使えるようになるだけで、歌い方や発声は全然違うものになります。
会話では使わない発音が、歌の中では使えて、しかも自然に聞こえるんです。歌における母音は、結局「音質」そのものだとも言えるんですよね。

ーー「音質」とは、どういうことでしょう?
金子:音の印象そのものだと思います。同じ「ア」という発音でも、暗くて深い印象の「ア」もあれば、キンキンした、ビリビリ鳴っているような印象の「ア」もある。歌の中では、どちらもちゃんと「ア」に聞こえるんです。
その組み合わせの中から、その人の声に合うものを選ぶ。レベルに応じて、歌いやすくなるものを選んでいく。それがすごく大事なんです。音質を変えると、発声が変わります。

ーー声色のパターンを持てる、ということですか?
金子:そうです。しゃべることがメインだと、「自分の声はこういうものだ」と、すごく狭いところで固定されてしまうんですね。でも実際は、僕のしゃべる声と歌う声は全然違いますし、同じ「ア」でも出し方によって別の人のように聞こえます。
その人が持っている声質は、実はすごく幅の広いグラデーションなんです。それを発見していく作業が、ボイトレの核の部分であり、すごく楽しいところかなと思います。

ーー指導のアプローチがはっきりしてきたのは、年数を重ねたからでしょうか?
金子:ボイストレーナーにも、その人が持っている性質や、いい意味での偏りは絶対にあるんです。経験や体質によって、うまくいくことやハマるものも違います。
それから、生徒さんの声を聞いたときの「印象の分解の仕方」にも個性が出ます。同じ声を、母音の問題として捉えるのか、息の量の問題として捉えるのか。年数を重ねて、だんだん自分の耳の特性がはっきりしてきたのかもしれません。

まずは楽しく!困ったときに気軽に頼れるボイストレーナーでありたい

ーー大阪では、どんな出会いを楽しみにしていますか?
金子:オンラインでレッスンを受けてくださっている大阪在住の生徒さんがいるのですが、声に興味を持って、研究するくらいハマっている人が多いんですよね。ひょっとして大阪の人って、こういう話が好きなのかもしれませんね。
何年か前に、桜田ヒロキ先生(VT代表)と大阪の専門学校で教える機会があったのですが、生徒さんとの距離が近い感じがしました。一段階すっと懐に入り込んでくる印象があって。僕は面白い話はできなくて、ただ聞いているタイプなんですけど、大阪のバイブスがなじむ気がしています。観客としてですが(笑)。大阪では新たに生徒さんを募集する形になるので、楽しい出会いがありそうな予感がしています。

ーー金子インストラクターのレッスンには、どんな方が通っているのでしょう?
金子:とにかく、「高い声を出したい」という生徒さんがたくさん来てくれます。声の改善が好きな方が集まりやすいですね。大阪でも、そういう方の力になれると思っています。
プロの方と趣味で通う方は半々ぐらいで、男女比もほぼ半々です。ずっと趣味で学んでいる方もいますし、年齢も中学生から年配の方まで幅広いです。

ーーVT大阪スタジオでは、長谷川拓輝インストラクター、山下奈央子インストラクターとご一緒することになりますね
金子:VTでは毎月インストラクター研修があるので、拠点が違っても距離感はあまり感じていないんですよ。東京でセミナーがあるときに、お二人ともちょくちょくいらっしゃるので、いつもお世話になっています。
長谷川先生は大先輩で、これまでゆっくりご一緒する時間が少なかったので、これから交流を深められるのがすごく楽しみです。奈央子先生はとても話しやすくてチャーミングな方なので、こちらも楽しみですね。お二人と協力しつつ、僕も大阪スタジオの力になれたらいいなと思っています。

ーー「ボイトレを始めたいけど、練習を続けられるか自信がない」という方も多いと思います
金子:僕の場合、レッスンはちゃんとやりますけど、考え方はめちゃくちゃゆるいですよ。「しっかり練習して来なさい!」という厳しいタイプではないので、気楽に来てくれる人も多いんじゃないかと思います。
声が大きく変わるきっかけって、努力も大事なんですけど、運の要素もすごく大きいんです。それをどうにか引き寄せるために、僕らは試行錯誤する。もちろん練習をたくさんしたほうが可能性は上がるし、上手くなりやすいんですけど、厳しくやるだけがボイストレーニングではないと思っています。
どんなことでも、「まず楽しいことをやろうよ」というのが頭にあるんですよね。これは僕の性格によるところが大きいと思います。とは言え、最初は自分に合うかどうか分からないと思うので、まずはお試しで来てもらえたらうれしいです。

ーー困ったときだけ、たまに受けに行く。そんな通い方もできますか?
金子:できますよ。ビジター(単発レッスン)の生徒さんも多いんです。自分でいろいろ試行錯誤してみて、行き詰まったときに来てくれる方は、個人的には結構好きですね。僕自身も独習が好きで、困ったときに助けが欲しいタイプなので、その姿勢にはすごく共感できます。

ーー最後に、大阪のみなさんへメッセージをお願いします。
金子:いつも言っていることですが、不安に思わず、ぜひ一度レッスンを受けてみてほしいです。体験だけでもいいし、質問だけして帰っても全然いいんです。それもきっと、その人の身になっていると思うので。
僕は「生徒さんはこういう姿勢で臨むべき」というのを決めていません。ご自身の思う形で、うまくレッスンを利用してもらえたらと思います。

金子恭平インストラクターのレッスンは、2027年1月から大阪スタジオでスタート

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金子恭平

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