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このブログを本当に理解すれば絶対に!歌が上手になります

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こんにちは!VT Artist Development桜田ヒロキです!

レッスンを行っていて「自分の歌が気に入らないんです。どうすればいいですか?」と言う事をよく聴きます。
「何がイヤなの?」と聞いてみると「なんかイヤなんです。ヘタだし。(T_T)」

僕も自分の歌を生まれて初めて録音した時に同じ事を言ったのをよ〜〜く覚えています。

まずはしっかりと自分の歌を分析する癖をつけよう!

「なんとなく自分の歌がイヤだ(T_T)」
これでは問題点があまりにも具体的ではないので、改善策を生み出せません
まずは客観的に、そして具体的に分析をする癖をつけましょう。
そのためには自分の歌を録音して聴き返す事を癖づけると言う事が必要ですよね!

一緒に録音を聴きながら、具体的にダメだしを書いてゆくと・・・

聴いてみて書き出した「客観的な自分の歌の問題」

音程が悪い
リズムが悪い
ノリが悪い
高い音を怒鳴ってしまっている
ひっくり返したくないところでひっくり返ってしまう
声のトーンに変化がない
音量に変化がない

ひとつの歌からこれだけ出る事はフツーもフツーです。

具体的な改善策を考えよう!

この作業は出来ればボイトレの先生や、シンガー、ミュージシャンの友達と行うといいと思います。
僕の職種はボイストレーナーなので、上で上がった「音程が悪い」と言う問題を掘り下げてみましょう。

「音程が悪い」でも考えられる事は複数あり得ます。

「客観的な自分の歌の問題」からさらに掘り下げた「根本的な原因」

1 最も基本となる音楽のルール感がない

ただただ、歌が好きで楽器に全く触れた事がない方に多い原因です。
「ドレミファソラシドと言う音階の中で歌っている」と言うルール感が低い。
メジャースケールとかアイオニアンスケールとか言いますが、今日は音楽を勉強する会ではないので、この際置いておきましょう。笑

音楽の基本ルールが全く無い状態で歌ったら、それは、レールのない上を電車が走っているような状態ですので、音程が悪くなるのは当然ですよね・・・。
ですので、まずは音楽の勉強をする。楽器を練習する。音程に特化したイヤートレーニングを行うと言う事が、具体的な改善策になります。

2 自分の歌うメロディを楽器でチェックしていない

僕ももうぼちぼち長い事を歌を歌っていますが、やっぱり「あれ?ここのメロディって何やってるんだ?」と思ったらキーボードでチェックしてみます。
桜田のレッスンに通って下さる方はわかると思いますが、僕はろくにピアノが弾けません。(笑)
それでも自分が音楽的にどう歌うべきなのかを理解するためにはメロディのフレーズ毎に弾いてチェックをします。
何もツラツラ弾ける必要はないんです。
音楽的に何が起きているのか事情を理解するために、必要な作業なんです。

3 発声が悪い

僕はボイストレーナーですので、これを直すのが専門職ですが、地声の音色を司るTAマッスルが音程を司るCTマッスルの邪魔をしてしまえば、意図している音程よりも下がってしまいます。
これは叫び気味の傾向に歌ってしまう人に多い傾向ですが。まぁ、詳しくは下記のブログをご参照あれ。
この場合はボイストレーニングが有効な訓練になりますね。

【ミックスボイスって何?1】筋肉の役割を理解しよう

【ミックスボイスって何?その2】筋肉のパワーバランスを見てみよう!

4 そもそもその曲の音域が自分の歌える音域の圏外

これも多いです・・・。
音域を伸ばす訓練、ボイストレーニングはしっかり続けていかなくてはいけませんが、パフォーマンス時はキーを変える。もしくは選曲を見直す必要もあるかもしれません。
ライブで歌うようなシチュエーションで自分が歌えないような音域の曲を選ぶような事はしないようにしましょうね・・・。

どうですか?単純に「音程が悪い」と言うだけでもこれだけの問題と原因。
そして対処方法があるんですよ〜。

解決策のターゲットは1つに絞り込んで

さて、ここからは具体的な解決方法のお話をしていきましょう。
僕の提案する方法は極めてシンプルです。
これ以上、簡単な方法はありません!
しかし、これを教えられるティーチャーや、メンター(指導者、助言者)が世の中に余りいないのも事実です。
まぁ。そのおかげで僕らが仕事にありつけているのも事実ですが・・・。

‘One thing at a time.’ 「やるべき事を一つに絞り込む」

前例であげた「音程の悪い」に対して取り組むのではありません。
これは起きた結果であり、原因ではないからです。

「音程が悪い」と思ったら、あなたが取り組むべき訓練はもう一つ下の層にあるもので、根本的な原因に対して取り組まなくてはなりません。

それは・・・

1 最も基本となる音楽のルール感を身につける
→音楽理論を耳と同時に頭で理解していく

2 自分の歌うメロディを楽器でチェックしていない
→実際に楽器を触ってメロディラインをチェックする

3 発声が悪い
→ボイストレーニングを取り組む

この3つ全てが原因であったなら、あなたはこれを順番に1つずつ訓練していかなくてはなりません。
すごく労力も時間も掛かる作業です。

でもこれ以上の方法は存在しません。

「これよりも早く解決に導ける方法がある!」と言うのであれば、恐らくそれはこれらの問題の根本を解決するのではなく、聴いた感じだけをよくする「ハリボテで取り繕った状態」になってしまいます。

実際に、1のステップを飛ばして2だけをやったところで、今練習しているその曲のみ有効な手段で、他の曲になった途端にまた「音程が悪い」と言う問題が現れてしまうでしょう。

‘One thing at a time.’ 「やるべき事を一つに絞り込む」の根拠は?

人間は複雑なタスク(任務)は同時に2つこなす事は非常に困難だからです。

例えばこんなタスクはどうでしょう。

・歩きながら(タスク1)、携帯電話で友達と話す。(タスク2)

簡単ですよね?
これはほとんどの人にとって複雑なタスクには該当しません
したがって同時にタスクをこなす。マルチタスクは成立します。

では次のこれではどうでしょう?

・落ちたら間違い無く命を落とす高さの吊り橋を歩きながら(タスク1)、素数を100まで言い続ける。(タスク2)

多分、ほとんどの人がいずれか一つでなければ実行できないのではないでしょうか?
もしくは、どちら一方のタスクも直ちには実行する事は出来ないのではないでしょうか?

サーカス団のメンバーでしたら出来るかもしれないですね。(笑)
もしかしたら数学者にも出来るかもしれないです。(笑)

でも・・・なぜ、数学者にもサーカスのメンバーにも出来そうだったのでしょう?

サーカスのメンバーは、「吊り橋を歩く(タスク1)」は十分に訓練されているので普通の道を歩くのと難易度が変わらない
したがってサーカスのメンバーにとっての複雑なタスクは「素数を100まで言い続ける」1つになります。

数学者は、「素数を100まで言い続ける(タスク2)」は日常で行っている事なので、雑談をする難易度と変わらない
したがって数学者にとっての複雑なタスクは「吊り橋を歩く」1つになります。
ですよね?

でも一般人にはそうはいきません。

「吊り橋を歩きながく(タスク1)」も大変な事だし、「素数を100まで言い続ける(タスク2)」もそれなりに頭を使う作業です。
慣れないタスク2つ以上同時にこなす事は、非常に難しい事なのがここからわかります。

では、あなたはどう解決しますか?

簡単ですよね。
「吊り橋を歩く(タスク1)」と「素数を100まで言い続ける(タスク2)」をバラバラに練習をして行くことですね。

これを考えると音楽と言うのがどれだけ複雑な作業をしているのかと言うのも分かっていただけると思います。
そして同時に人は自分には到底出来ないような複雑なタスクを難なくこなす人に憧れを抱くものです。

例えば、ビヨンセやスティービー・ワンダーが、
とても高い音程を歌っていて(タスク1)、
それがとても力強くて(タスク2)、
フレーズがもの凄く早い(タスク3)を
難なくこなしている(全てのタスクの熟練度が非常に高い)のがカッコいいと思った事はありませんか?

こう冷静に見てみると彼らがどれだけ難しいタスクを同時にやってのけているのかが分かるかと思います。

でも「私に出来るわけない!」なんて絶望せずに。

万里の道も一歩から

まずは問題を徹底的に分析して、解決方法を見つけ、そしてそれを順番にこなす事から始めてみましょう
きっとあなたの音楽の先生、そしてボイストレーナーの先生は助けを惜しまないはずです。

もちろんVT Artist Developmentのインストラクターも相談してくれれば、全力で一緒に考えます!
まずは最初のステップ。自分の歌を客観的に分析するところからスタートしてみましょう!

長々と書いてしまいましたが、歌と音楽を勉強していくと言う奥深さ。そして素晴らしさが少しでも伝わればと思い、今日のブログを書いてみました。

かしこ。

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解説しているインストラクター

桜田ヒロキ
桜田ヒロキ
セス・リッグス Speech Level Singing公認インストラクター(2008年1月〜2013年12月)
VocalizeU認定インストラクター

アメリカ、韓国など国内外を問わず活躍中のボイストレーナー。
アーティスト、俳優、プロアマ問わず年間2000レッスン以上を行うボイストレーナー。

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