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声量を上げるだけではうまくなれない理由

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こんにちは!VT安倉さやかです!
よく声量が大きい人は歌がうまいとか、良いとされていますが、本当にそうでしょうか?

声量は、バランスが取れた発声の副産物として、大きくなります。
バランスの良いシンガーは抜群の共鳴を取るので、それが空間に上手くハマって大きく聞こえると言うわけです。

役得ですが、私達は多くの一流ミュージシャンのサウンドを凄く近い所で演奏を聞いたり、武道館や東京ドームのような大きな会場で仕事をする事があります。

ドラマーのお話

そこで分かりやすく面白いサウンドの現象があるので、皆さんにシェアしようと思います。

二人のドラマーが同じスタジオでリハーサルをし、同じ会場でそれぞれ別日に公演しました。
ちなみにPAも同じチームです。
使用機材もマイクも同じ。

私はどちらのリハーサルにも何度も顔を出しています。
それぞれ素晴らしいドラマーです。
一人はリハで耳が痛くなるほどのパワープレイ。
筋肉の塊みたいな大きな黒人ドラマーです。

もう一人は生音で聴いても心地よいサウンドと確かなドラミング技術を持っている日本人ドラマー。
エアー(生音)で聴いてる限りではどう考えても黒人ドラマーの方が音量がある印象でした。

ステージ上の人が豆粒くらいに見える程の一番遠くの席に座って会場リハを監督。
すると不思議な事に日本人ドラマーの方が「ドン!」と、どの音もしっかり遠くまで振動が来ました。

色々歩き回ってみましたが、サウンドにムラがない。
終わった後もひょうひょうとしていて疲労を見せず、すごいなーと思いました。

声量ばかりを優先すると他の多くの事が犠牲になってしまいます

声量を最優先に持って行くと歌手は苦しみ、ボーカルのバランスを失います。
バランスを無視して声量に走れば、必ず無理をして出す事になり声嗄れやポリープなどの病気のリスクが上がります。

「普通、いかにも筋肉の無い人に80キロのバーベルをいきなり持ち上げろ!」と誰も言わないですよね?
でもミュージカルシーンなどでは特に、それと同じことをボーカルに求める傾向にあります。

声量に悩む前にあなたのボーカルバランスはどうですか?
声帯の閉鎖や深さ、その間を通る息の流れは一定ですか?
自分の声の傾向を理解していますか?

もし分からなければ、まずはきちんと理解することからスタートしましょう。

そして舞台監督、歌唱指導、各関係者の皆さんにもこの事が共通の理解となり、皆で歌い手を守っていけるような
音楽シーンになるよう願っています。

共鳴のすごい韓国人の先生Joe先生の声はこの動画で聴けますよ〜♪

ハリウッド式ボイトレをさらに詳しく学ぶにはこちらからどうぞ!

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