発声における3つのプロセス 【呼吸編】
2015.02.15
こんにちは。VTの桜田ヒロキです。
歌と言うよりも生理的な発声と言う事を考えると、人間はこの3つのプロセスを使い声を生成していきます。
Respiration (呼吸)
Phonation(発音)
Resonation(共鳴)
今回はその中の1つ、呼吸について書いてみましょう。
Respiration (呼吸)
このプロセスを抜きにして歌を歌う事は出来ません。
声帯が振動するために「息を供給する」と言うプロセスです。
歌唱において過去何十年、数百年このプロセスを過剰に評価されてきたプロセスと言えるでしょう。
「高い声を出したいです!」「腹式呼吸!」
「支えが足りない!」「腹式呼吸!」
「音量を出したい!」「腹式呼吸!」
・・・過剰と言うよりは、誤った認識に近いかもしれないですね・・・。
しかしながらセス・リッグス氏 Speech Level Singingが大きく世に送り出されると
「呼吸のプロセスはそれほど重要ではない。」
と言う誤ったメッセージが世に送り出される事になってしまったように感じます。
近年ではセス自身も呼吸に対して以前以上に注意を置くようになっています。
ポイントは「強い息」でも、「小さい息」でも、「喉頭の機能が大事だから呼吸はそれほど大事ではない」でもないのですね。
あくまで出したい音量、出したい音色、出したい発音に対して「適量」であるかどうかが重要になってくるわけです。
ちなみに発声の指導現場ではよく「支え」と言う言葉が使われます。
「支え」は適量の息を声帯に供給し、声帯が大きく息漏れをする事無く閉鎖しておけたとします。
※ここで「大きく息漏れをしない」と表現をしたのは声は息が声帯の間を通って作られるためで、どんなにエッジーで鋭い声でも息は流れているわけですね。
この段階で肺と声帯の間で気圧が生じます。
これによって僕たちは「支え」と言うものを感じる事が出来るわけですね。
つまり、「支え」は呼吸(Respiration)だけではなく、発音(Phonation)のプロセスも相まって感じられる物と言う事なのですね!
次回は、
Phonation(発音)
について解説してみようと思います。
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解説しているインストラクター
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セス・リッグス Speech Level Singing公認インストラクター(2008年1月〜2013年12月)
VocalizeU認定インストラクター
アメリカ、韓国など国内外を問わず活躍中のボイストレーナー。
アーティスト、俳優、プロアマ問わず年間2000レッスン以上を行うボイストレーナー。
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